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6月14日(火)放送後記

台風・豪雨で避難する場合と自宅に留まる場合のポイント・防災グッズを備え・防災アドバイザーの高荷智也さんに伺いました。

毎年のように起きる豪雨災害。


原因としては、線状降水帯、台風、ゲリラ豪雨などが指摘されています。線状降水帯については、気象庁が予測情報を今月から発表を始めました。一方、去年のゲリラ豪雨は7月中旬から8月上旬にかけての一か月で全体のおよそ半数が発生。台風の上陸のピークは例年、8月と9月が多くなっています。ただ、これらの豪雨災害はこの時期、いつ起こってもおかしくありません。

台風・豪雨前に備えておきたいこと

「避難する時」「自宅待機する時」台風・豪雨への備えの画像はこちら >>

豪雨災害の場合、「避難する場合」と「自宅に留まる場合」がありますが、水害対策の基本はハザードマップの確認です。自宅が洪水・高潮・内水氾濫などの影響を受ける範囲にある場合は、想定深さに応じた対策が必要になります。

避難の方針を定めるハザードマップを確認した結果、留まると危険な深さの場合は、避難一択です。床上・床下浸水の時に、2階以上の建物内に避難できる場所がある場合は在宅避難。ハザードマップを確認して、影響なさそうならライフライン停止に備えた在宅避難となります。

「避難する場合」のポイント

「避難する時」「自宅待機する時」台風・豪雨への備え

避難する場合、自宅に留まると危険が及ぶ深さまで水が来る場合は、避難の準備が必要です。
いわゆる防災リュック(非常持ち出し袋)を作成しておくことになります。防災リュック(非常持ち出し袋)の中身に関しては、時間の関係もあり全てをお話しすることができませんので、ポイントだけ抑えます。

→まずは、個別用品と呼ばれる、日常生活で使っているメガネ、コンタクト、補聴器、杖。

また持病の薬、お薬手帳、医療機器のバッテリーなど体の一部、医療器具、薬。これがないと日常生活を送れない、というものは最低限準備。

→続いて、避難する場合の最低限の装備品としては、雨具(レインウェア)、LEDライト、ホイッスル、軍手、帽子。100円ショップなどでまずは売っているものでもいいです。いきなり高価なものを揃えようとすると途中で挫折して本末転倒になる。ポイントは、両手がふさがらないように傘ではなくカッパ。LEDライトは、手持ちではなく、頭や首から下げるものを格安なものでも選ぶ。

→さらにあまり触れられないけど重要な物が、赤ちゃん用品、介護用品、ペット用品。
赤ちゃんがいる場合は、ダイパーバッグ。(直訳するとおむつ入れになるが)ダイパーバッグは、通常の防災リュック(非常持ち出し袋)に入れない方がいい。赤ちゃんはすぐに大きくなるので、おむつのサイズや離乳食の月例が変わったりする。普段から持ち歩いているダイパーバッグは、帰宅後すぐに補充しておくことが重要。

いざ、避難する時の注意点

「避難する時」「自宅待機する時」台風・豪雨への備え

暴風になる前に避難を完了させる。特に夜間避難は非常に危ないので避ける。
どうしても大雨の中を非難しなければならない場合は、荷物は袋に入れるなどして防水。着替えやタオルは多めに。杖、ストック、棒などを持ち、足下にマンホールや穴がないかを確認しながら歩く浸水深さが浅ければ長靴でもOK。深い場合、ぴったりとした長靴なら脱げないのでOK。緩い長靴は脱げる恐れがあるので紐靴がよい。サンダルは常にNG。

自宅に留まる場合

「避難する時」「自宅待機する時」台風・豪雨への備え

自宅で危険を避ける在宅避難をする場合は、停電・断水対策をして下さい。
そのために必要なのは・・・
・非常用トイレの用意(大雨で排水不能になることもある)
・カセットコンロ
・ポータブル電源
・停電時の照明各種
などのインフラ代替品の準備。飲料水、非常食、日用品などの準備。

そのほか、台風などによる暴風対策をする場合は、簡単な順から
・飛散防止フィルムを貼っておく(地震対策にも有効)
・窓ガラスを割れない「防災安全合わせガラス」に交換
・リフォームで雨戸やシャッターを取りつけ
などがおすすめです。

「避難する時」「自宅待機する時」台風・豪雨への備え

ほかにも・・・
水害に関してはWEBサービスやアプリによる情報収集が有効。


▼避難情報、各種警報ををプッシュで収集
・Yahoo!防災アプリ
・NERV防災アプリ
・3D雨雲ウォッチ ゲリラ豪雨の通知ができるアプリ

▼発災後の情報収集に
・気象庁「キキクル」Webページ 避難判断に
・国交省「川の水位情報」Webページ 避難判断に
・NHKニュース防災アプリ 広域情報の収集に
・各種SNS ローカル情報の収集に

▼避難先での活用
・LINEなどによる安否確認
・電子書籍はWEBが切断しても使えるため有効

「避難する時」「自宅待機する時」台風・豪雨への備え

備え・防災アドバイザーの高荷智也さんは、静岡県出身。
ウェブサイトの運営会社に入社後、防災について学び「防災ブログ」を立ち上げて、家庭の防災に関する実践的な記事を数多く公開。「防災アドバイザー」の活動を始め、その後、講演会、執筆、メディアなどの解説や、教育機関での講習会などで、防災や減災に関するアドバイスを行っています。

「避難する時」「自宅待機する時」台風・豪雨への備え
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