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11月10日(木)放送後記
みなさんご存じでしょうか? 11月10日は「11(イイ)10(トイレ)の日」。NPO法人「日本トイレ研究所」が、トイレを利用するすべての人にトイレの大切さを知ってもらう日として制定しました。
また11月19日は国連が制定した「世界トイレの日」でもあります。日本では当たり前に使えるトイレですが、世界に目を向けてみると3人に1人がトイレを使えなかったり、それらが原因で、免疫の弱い子どもたちが命を落としている現実があります。そういった状況も踏まえて、トイレや排泄できる環境の大切さを知る機会にしていこう!という日なんです。
一方、日本では清潔なトイレがあっても、排泄することについては「汚い」といったネガティブイメージが、まだ付きまとっています。トイレは社会の鏡であり、便は自身の健康状態を知るためのバロメーター。そして一生のうちトイレは「20万回」も行く重要な場所です。「日本トイレ研究所」所長の加藤篤さんも「排泄は食べることと同じように重要だから、普通に話せるようになってほしい」と思い、啓発活動していらっしゃるそうです。
今回は、11月10日「いいトイレの日」から11月19日「世界トイレの日」まで、自分自身の排泄の状態を知り健康について考える期間「うんちweek」を「日本トイレ研究所」が開催しているということで、排泄について学べるクイズを出題します。
正解は「A リラックスしている時」
腸の動きは、一般的にリラックスしているときに活発になり、緊張やストレスを感じているときは低下するといわれています。トイレの香りやインテリアを工夫して、自宅のトイレをリラックスできる場所にしてみましょう。
また、食べものが胃に入ると腸が活発に動きます。とくに自律神経のリズムが関係して、朝は活発に動くと言われています。
なお朝に必ずうんちをしなければならないということではなく、「すっきり出る」のであれば、それが夕方だったとしても問題ありません。
正解は「B 前かがみ」。
イメージはロダンの「考える人」。前かがみの姿勢になると「くの字」に曲がっている直腸と肛門の角度がまっすぐに近づくので、うんちが出やすくなります。足置き台を使うと、前かがみの姿勢がとりやすくなりますよ。
なお直腸が「くの字」だと本来は1本で出るはずの便が、分割されてしまい半分は腸の方に戻ってしまうこともあるそうです。
正解は×。
便通があっても「小さくてころころした便や、硬い便が出る」、「排便後も残っている感じがする」「排便時に強くいきむ」などの場合は、便秘の可能性があります。回数だけでなく便の形状も大切です。
また便座に座って出し切るまでにかかる時間は50秒前後といわれています。ですので、出し切るのに3分とか5分もかかる場合も注意が必要です。
なお便秘と判断されるうんちの回数の目安は国際基準を参考にすると「1週間に3回未満」となっています。2019年の「国民生活基礎調査」では、人口1000人あたりで34.8%もの人が便秘の自覚があるそうです。便秘は腸閉塞の原因にもなりうるので、注意が必要ですね。
正解は「Bウォーキング」。
軽い運動はリラックスしやすく、自律神経が整うため、便秘には効果的です。水分は適切な摂取が大切ですが、必要以上に摂っても、便秘の改善につながるわけではありません。
なお、良いうんちの約80%は水分ですが、しっかり食べなければいいうんちは作れません。うんちの元となるのは食物繊維。お昼に麺類を食べる人は多いと思いますが、もしうどんかそばであれば、食物繊維が多いのは「そば」。
トッピングに、ワカメやきのこを足すとさらに食物繊維がとれますよ。
ということで、クイズを通して排泄に関する知識、少し身に付いたでしょうか?日本トイレ研究所が開催している「うんちweek」のホームページでも10問のクイズが出題されています。また便のチェックシートや、便の形状などについて学べるポスターのダウンロードもできます。