TBSラジオ『ジェーン・スー 生活は踊る』月~木曜日の11時から放送中!
2月6日(月)放送後記
生活の知恵を授かるコーナー「スーさん、コレいいよ。」
ゲストは、防災士で気象予報士の長谷部愛さんでした!
今年は、都心ではまだ雪はたくさん降っていませんが・・・2月はまだまだ降る可能性があります!関東では、2月に最も雪が降りやすいと言えるんです。雪を降らせる低気圧は、暖かい空気と冷たい空気で出来ている。とっても寒い時は、暖かい空気がないので、低気圧ができないから。
「大人の自由研究!スマホで簡単にできる雪の結晶観察!」
今年も雪が降る可能性が大いにあります!ということで、そんなとき、ぜひおススメなのが雪の結晶の観察なんです。雪害は深刻ですが、楽しみもあるんです。
雪の結晶の形って何種類あると思いますか?今のところ、分類されているのは120種!古い分類でも50種あるんです!たくさん種類があると言いましたが、実は、上空の湿度と気温の違いで、どんな雪の結晶になるか決まっていて、同じ日でも時間ごとに、雪の結晶の形が変わっているんです。実は、これを証明したのは日本人の中谷宇吉郎という雪研究の第一人者。この研究の意味を中谷氏は、「雪は天から送られた手紙である」と表し、有名な言葉として残っている。日本は、大雪になる所に人がかなり住んでいて、世界的にみると珍しい場所なので昔から雪の研究が盛んだった?(人口10万人以上の都市の降雪量ランキングは日本が上位を占める。)
こうした雪の結晶の種類分けは「江戸時代」からある?
雪の結晶の絵やイラストは、今ではいろいろな所で目にしますが、きっかけは江戸時代までさかのぼります。
今の茨城県、古河藩主の土井利位が、20年にわたり雪の結晶を観察。(ちなみに家老の指南役は蘭学者。)江戸は今より雪が降ったといわれており、オランダからの顕微鏡で見て映した。こうした雪の結晶は「雪華」と名付け、天保3年(1832)、その成果86種を収録する『雪華図説』を刊行。のちに江戸で、雪華ブームが始まる。
「すごすぎる天気の図鑑」荒木健太郎/KADOKAWA より
今の時代でも、雪の結晶を都心で見られる!
寒いほど大きくてきれいな結晶が見られるので、とてもいいのは北海道の十勝の山とかになってしまいますが、
関東でも、山地はもちろん、都心でも結晶の形はしっかり見ることができます。ちなみに長谷部さんが過去に撮影した雪の結晶の写真がこちら!
観察は、スマホだけでもできちゃう!
江戸時代に研究していた土井利位さんがやったのほぼと一緒で、顕微鏡がスマホになっただけ。
①スマートフォンにマクロレンズ(100円ショップで購入できます)か、マクロ撮影ができるデジタルカメラを用意します。(最近のスマートフォンはマクロ機能が付いているものもあるので、その場合はそのままでOK)
②黒や紺など暗い色の布を用意し、布を外に置いて冷やしておきます。
③落ちてくる雪を布で受け止め、結晶が落ちたらすかさず撮影!
上手に撮るポイント・注意点
▼マクロレンズありだと、3センチくらい。なしでだと10センチくらいで、ピントが合う。ただ、コツをつかむまでは、ちょっと難しいかも。
▼スマホが濡れて壊れないようにする。
▼手がびっくりするほど冷たく体の芯から冷えるので、防寒、雪害対策をしっかりする。長時間は止めましょう。
※ちなみに、iPhone14proでは接写モードがあるので試してもらったのですが、マクロレンズ無しでも撮影可能でした!
※すでに積もった雪では観察できません。
本当に簡単で、上手く撮影すると愛らしくさえ感じる雪の結晶観察!
子どもから大人まで楽しめること間違いなしなので、防寒対策をしっかりして、雪の日を楽しんでみてください!
長谷部愛さんは・・・
▼神奈川県出身。
▼テレビ局・ラジオ局でキャスター、ディレクター業を経験し、気象予報士資格取得後は、TBSラジオやYahoo!天気・災害動画などメディアを中心に気象情報を伝えています。
▼防災士や健康気象アドバイザーの資格を活かし、2018年からは、東京造形大学の「特任教授」として、「天気とアート」の研究、講義も行っています。











