TBSラジオ『ジェーン・スー 生活は踊る』月~木曜日の11時から放送中!
10月18日(水)放送後記
月1レギュラーで、1400種類以上の掃除用具を使った、家事・掃除アドバイザーの藤原千秋さん。
テーマは「家の中のサビの落とし方」
ようやく秋らしい気温になってきました。夏が終わって、家の中に溜まっている汚れは、実は「サビ」なんです。
家の中のサビといえば、家具の金属部分や水道まわりなど。ほかにも缶詰の缶やカミソリなどを放置するとサビしまいますが、それを置きっぱなしにしていると、「もらいサビ」といってサビの汚れが、金属ではない壁や、洗面所の棚などにも移ってしまいます。普通の洗剤などではなかなか落ちないこともある、家の中の厄介なサビ汚れの落とし方をご紹介します。
『出来立てのサビは、歯磨き粉を試してみよう!』
一言で「サビ」と言っても、実はいろいろと種類があります。よく見かけるサビといえば赤茶色の赤錆。金属を腐食させるので放置し続けると、金属を腐食してボロボロにさせてしまいます。しかも赤錆はちょっと触っただけでも、錆がついてしまう厄介者。カミソリを水回りに置いておくと周りにサビ色がついてしまうのも、この赤錆が原因です。
「もらいサビ」汚れ落としのキモは、「発見したらなるべく早く対処すること」です。付いたばかりのもらいサビであれば、サビの成分は意外に表層に留まっています。それが洗面所なら歯磨き粉をちょっと付け、指先でこするだけでも落ちたりします。
『頑固なサビには、クエン酸とクレンザーを使おう!』
軽いサビなら歯磨き粉で対応できますが、長期間放置してきたサビは落とし切れません。頑固なサビは・・・例えば、水回りの緑色のサビ。これは、緑青というサビで、赤錆とは違い、本来はいいサビなんです。家の中だと蛇口につくことが多いですね。抗菌力や耐久性もあがることから、仏像や建物の給水設備にもあえて、このサビを発生させるほど。人体への影響もなし。しかし家庭レベルでは、残したといって特にメリットもなし。見た目にもあまりいいものではないので、気になる方は落としてしまうのがよいでしょう。赤錆も緑青も同じで、酸化した鉄は酸で溶かすのが良い。
<掃除方法>
ずっと実験してきましたが、「クエン酸」と「クレンザー」を使う方法が、落ちやすく最も安全な方法。⇒クエン酸をスポンジなどにつけてゴシゴシ擦る。その後、クレンザーでゴシゴシ。
例えば、スタッフの家にあった椅子の脚部分でも試してみたところ・・・

細かいサビは落ちていますよね。これに、傷をつけないようにサンダー(やすり)で磨けば元の状態に戻ることも。大きめのサビも小さくなっているのがわかります。これは一回しかやっていないですが、何回か試してみたらなくなるかもしれません。クレンザーは小学校や中学校の掃除でも使われているので安心。
それでも落ちない場合は、スプレータイプのサビ落としを使います。しかしスプレータイプは強力なものが多いので、変色してしまったり、ニオイが強かったり、使用できるものが限られるので、注意が必要です。



『体操服の落ちない汚れも実はサビ!還元型漂白剤を使ってみよう!』
子供が土遊びをした後や、学校から持ち帰ってきた体操服には普通に洗濯しても落ちない赤茶色の汚れが残っていることがありますよね。それも実はサビです。土の中の鉄分が、体操着などにもついてしまうそう。
普通の洗剤だと落ちないので、還元型漂白剤をというものを使います。
・ 酸化型漂白剤は「汚れを酸素と結びつけることで色素を除去」
・ 一方、還元型漂白剤は「汚れから酸素を奪い取って色素を除去」
還元型漂白剤の代表的な商品は花王「ハイドロハイター」
・鉄分の多い水による黄ばみの回復・洗っても落ちない鉄サビ、赤土の黄色いシミの回復。血がついた服の血液汚れが落ちにくいのは、鉄分が原因でもあるので、お子さんがいる家庭は一本持っておくと便利かも。
