梅雨入り前から注意したい！5月の3大汚れ 「カビ」「コケ」「ヌメリ」への対処法

ゲストは、この番組の月1レギュラーで1400種類以上の掃除用具を使った、家事・掃除アドバイザーの藤原千秋さんです。

藤原さんには恒例の「お掃除カレンダー」と題して、その月毎にやってほしいお掃除をご紹介していただきます。

5月におすすめのお掃除は…「エアコンの掃除 と 書類の処分 そして、 洗濯槽のお手入れ」！

エアコンの掃除

本格的な夏に向けて、できればこの5月中に終わらせておきたい掃除！
目安として、3年掃除をしていないという方には掃除を検討してください。
⇒エアコンの吸気フィルターを風呂場で掃除。
⇒精密機械なので、内部などの掃除はプロにお任せするのがオススメ。
冷房の試運転もお忘れなく！最低温度で1時間ほど運転させておくと、もし不調があった場合には、水が落ちてきたり、変な音が聞こえたりします。

書類の処分

年度が変わる際に念のためにとっておいたような書類も、この時期には必要・不要の判断ができるようになるので、まとめて整理するのがオススメ！

このお掃除にプラスしてやってほしいのが「洗濯槽のお手入れ」

洗濯槽のお手入れ

洗濯機の洗濯槽の洗浄は、クリーナーを入れて放置しておくだけで楽にできるので、このタイミングでついでにやってしまいましょう。注意点は洗濯機が「縦型」か「ドラム式」かで洗浄に使うものが変わってくるということ。
⇒タテ型にオススメなのは、過炭酸ナトリウムを使った「オキシクリーン」。
⇒ドラム式は、泡が大量に発生する洗浄剤を使うと誤作動が起きることがあるので、「次亜塩素酸ナトリウム」のものをチョイスしてください。イオンやドラッグストアのプライベートブランド商品が比較的安く販売しています。

「5月の3大汚れへの対処法」

5月の3大汚れとは、気温と湿度が上がってくるこの時期から増えやすい「カビ」「コケ」「ヌメリ」のことです。放置しておくと、どんどん増殖してしまうので、ひどくなる前に対処したいところ。これらの汚れは、同じような時期に発生するので似たもののように思ってしまいますが、実はそれぞれ汚れの性質が全然違うため。適切なお掃除の方法も違います。今回は、「カビ」「コケ」「ヌメリ」それぞれにオススメな掃除方法を教えていただきました。

「カビ掃除で いきなりこすり洗いはNG！カビ取り剤でしっかりお掃除しよう！」

そもそもなんですが、「カビ」というのはキノコなんかと同じ仲間の「真菌類」という生物。なので、キノコと同じように「胞子」を飛ばし、運ばれた先で「発芽」をして、そこから根や茎のような「菌糸」を伸ばす　というサイクルで増殖していきます。

掃除方法としては…
浴室やキッチンなど、掃除のあとに水ですすぐことができる場所に関しては、市販の「次亜塩素酸ナトリウム」が主成分のカビ取り剤を使う。殺菌・分解と漂白まですることができます。

水ですすぐことができない場所に生えたカビ関しては、消毒用エタノールを吹き付けるか、エタノールで拭き取り処理をすると、殺菌できる。拭き取りに使った布類は、再利用せずに捨てるようにしてください。また、この消毒用エタノールに漂白作用はないので注意しましょう。

湿度が高い環境だとカビが増殖しやすいので、屋内の湿度が60％を超えないように調整してください！カビが生えやすい浴室は、できるだけ２４時間換気扇を稼働させるようにしましょう。

「ベランダや外壁に生えたコケは コケ落としを吹き付けて、放置しておこう！」

ベランダやエアコンの室外機のホースの先の水が流れ出るころは、一軒家なんかだと外壁にコケが生えることが多いですよね。コケもやはり生き物なので、放置していると増殖してしまいます。当たり前ですが、屋外は「自然」の環境。「雨水」や「太陽光」などの条件が揃ってしまった場所は、どうしても発生しがちです。こう聞くとお掃除が面倒に思えるんですが、実はコケ掃除、とても簡単なんです！

実は、「コケ落とし専用」の洗剤がホームセンターなどに売られています。
ほとんど内容が似ていて、近所のドラッグストアでも手軽に入手できる「塩化ベンザルコニウム」を使う方法もオススメ！⇒例えば、100円ショップなどで購入できる空のスプレー容器に、アリナミン製薬株式会社の「オスバンS」を1ミリリットル入れ、水道水を足して200ミリリットルにし、200倍の水溶液スプレーを作る。

注意してほしいのは、塩化ベンザルコニウムを絶対に原液のまま使わないこと。液体が手に触れるならゴム手袋をしたり、スプレーの霧が目に入らないようにメガネやゴーグルをするなどして、安全に気を付けてコケ落としをしてください！

「ヌメリの原因は細菌！消毒しながら汚れを落とそう！」

ヌメリの原因は「細菌」。なので5月の3大汚れ「カビ」「コケ」「ヌメリ」は、全て生物による汚れなんです。
これからの時期は、シンクや浴室の排水口周りにピンク色のヌメリ汚れが発生しがち。あのヌメリは細菌の集合体なので、汚れを落とすためには細菌の塊ごと「破壊して、剥がす」ということをしないといけません。
⇒その基本的な手順は「洗浄、消毒、乾燥」

ヌメリは洗剤だけで落としても、またすぐにヌメリが発生してしまう。洗剤などを使ってヌメリ汚れを落としたあとには「消毒用エタノール」を塗りつける、もしくは吹き付けて殺菌し、さらになるべく乾燥させることで ヌメリの再発を防ぐ。
納豆のような臭いがする場所にも「消毒用エタノール」を吹き付けておくと、臭いを抑えることができるのでオススメ。
5月の3大汚れ、それそれへの適切な対処法を身に着けて梅雨を迎えましょう！