「私たちの未来は、私たちで作る!」
あなたの「困りごと」、「モヤモヤ」、「お悩み」、もしくは、「変えていきたい社会の課題」などを通して、みんなで一緒に「これから」を考えていく番組です。

今回もリスナーの方からいただいたお便りをご紹介しました♪

私は保育士です。


毎日子どもたちと関わっているので、サステバの『私たちの未来は私たちでつくる』というフレーズを聞くと、私たちの仕事そのものだなぁと思います。そう、子どもたちは“未来”そのものです!

今、担当している子たちは、令和5年生まれです。生まれたばかりの命を預かり育てています。
中には時短勤務の方もいますが、保活で勝ち残り、園に入れる子たちは、大体、フルタイムで復帰するお母さん達のお子さんです。

お母さん達の仕事が「朝 8 時半から夕方 5 時まで」なら、勤務先にもよりますが、子ども達は「8 時~17時半」。道が混むから 7 時 45 分には預けたい。上の子をお迎えに行ってからなので帰りは 18 時…と、どんどん保育時間も伸びて、「私たち保育士よりも、長い時間、保育園にいる子たち」も多いぐらいです。

こどもは遊んでいるから、おやつもあるからいいでしょう、保育士さんがちゃんと見ていてくれるから、いいでしょう、ではないのです。私たちは、「子どものため」といいながら、保護者支援の方法を大きく間違えているのではないかと思います。

子どもたちが荷物のようで、大切にされていない事にモヤモヤするこの頃です。

子どもたちは、国の宝、この国の未来です。国のために、子どもたちのために、今のお母さん達が、本当に子どもと向かい合える時間を保障してほしいです。

子育てをするのは保育士ではなく、子育ての主体はお母さんとお父さんであるべきです。
保育士はそれを全力で支援します!

小泉:そうですね。大企業とかで、社内に保育施設とかが備わっているところってあるんですかね?

大石:ありますよ。IT企業とかね。

上村:たまにありますよね。

小泉:ただ、結局、保育園に連れて行って、会社に行って、また会社から保育園に行って…今、保育園とかって申し込んでもなかなか入れなかったりすることが多いと、ちょっと遠くても働くために預けたりする。そうすると時間のロスもあって本当にクタクタだと思うんですよね。

大石:うん。

小泉:だから、会社内に預けられる場所があったりするとすごく、時間は助かるだろうなと思ったり。あとは、行政とかが厚くやってくれたり。子どもを産みたくなくなっちゃう人が増えてるっていうのもよく聞く話ですけど、不安しかないんじゃないかなって思うから。

上村:そうですね。

これで、家帰ってからご飯を食べさせて、お風呂に入れて、自分の時間も全然ないですよね。

小泉:そう。今、TBSで『対岸の家事』っていうドラマを観ているんです。専業主婦の方と、バリバリ働きながら子どもを育てている方と、育休をとっているお父さんと…っていうご近所の交流とかなんだけど、考えてもみなかったけど「言われてみたらそういう問題も起こるよな」っていうことが題材になっていて面白いです。本当に大変だろうなって思いながら観てます。

大石:うちの会社は子連れ出勤OKなので、みんな子どもを連れてくるんですけど、その制度があるから転職してきた人も何人かいますよ。

小泉:そうだと思います。保育園も、ちょっとお熱が出たりしたら連れて行けないじゃない。

大石:迎えに行かなきゃ行けないからね。

小泉:だけど、元気だったりするのに、ちょっとお熱があって保育園に連れて行けない、そういう時に会社に連れて行けたらいいのになってあると思う。そういう子を、会社で預かったことはある。うちの社員で保育士の免許を持っている子がいて、みんなが親しい美容師さんが「どうしても、数時間だけ預かって」って言われて。

会社と美容室が近かったから、「全然大丈夫だよ!」って。みんなで本を読んだりして遊んでた。私たちもその子以外はみんな独身で、結構年齢も大人だから「こういう時に母性とか出しておこう!」「体にいいかもよ!」とか言って遊んであげたりしました。笑

大石:子どももお姉さんに囲まれてね。

小泉:おばさん達にね。楽しそうにしてくれましたよ。笑

上村:気になったのは、このメールの中で一番最後に「お父さん」という言葉が出てくるんですけど、やっぱりお母さんの話が多いですよね。子どもが熱を出して迎えに行く、どちらかが仕事をに抜けなきゃ行けない時に、やっぱり女性が抜けることが多いと思うんですよ。

小泉:そうですよね。

上村:実際に私の周りの子育て世代の子も、自分ばかりがいつも職場に「すみません」って謝って、夫は「俺だって仕事がある」って言って、全然協力的じゃない、みたいな。そういうことも聞くんです。

小泉:ドラマでも描かれてました。

「じゃあ、お休みの日にちゃんと(子どもを)見てよ」って言ったら「疲れてるんだよ」って言ってるみたいな。だって、女性も仕事をして働いてたら同じだからね。もっと疲れてるかもしれないよ。

上村:メイクもして、髪の毛も整えて、もしかしたらもっと時間もかかってるかもしれないですし。女性がもっと働きやすく、男性も休みやすくならないと根本的に解決しない気がしますね。

小泉:今、男性の育休取得率って増えてはいるんですか?

上村:そうですね。厚生労働省の調査では、男性の育休取得率は 2016 年度は 3.16%だったのが、2023 年度には 30.1%。

小泉:だいぶ上がっているじゃん!

上村:…と思いたい一方で、生まれた直後にちょっと休みを取っただけでも「育休取得」としてカウントされます。さらに言えば、フリーランスや自営業の人は、そもそも、この数字に入っていません。

大石:そうだったんだ。

上村:フリーランス、自営業、そしてひとり親家庭。働き方も家族形態も多様化する中で親子が本当に向き合える時間を、社会は、どのように保障できているのか、というところです。

小泉:そうだね。

上村:みんな、疲弊してますよね。

小泉:そうだと思います。その上、お米が高いとか、そういうのでもう働かなきゃしょうがないし。みんな、本当に頑張ってっていうのもあれだから。何かいい手がないかなって思いますよね。

殺処分寸前の犬を受け入れるシェルター
静岡県「わんずふりー」

日本で「殺処分」される犬の数は年間 2000 頭以上。この数字、減っているとはいえ、まだまだ多くの犬が殺処分されています。番組後半は、静岡県焼津市にある「わんずふりー」という犬の保護施設を紹介。最初、施設に迎え入れるときには、本気で噛みつく、うなる、吠えるなど、攻撃性が高い犬ばかり。ほかの保護施設では受け入れることができず、「殺処分される寸前だった犬たち」を受け入れているシェルターなんです。
一般社団法人「わんずふりー」代表の齊藤洋孝さんにお話を伺いました。

人を噛んだり、攻撃的になってしまった、殺処分に一番近い犬。
いわゆる「譲渡不適切犬」と言われる、一般の人が目に触れないような犬たちなんですね。

基本的には虐待とか、あとは、甘やかされすぎて、愛されすぎて噛むようになってしまう子がいるんですよ。
甘やかされすぎて、自分がそこのトップになってしまうような感じで、家族全員を支配するような感じになっている子が、結構な割合でいますね。

みなさんは、愛している、すごく大事にしている、この子のことを一生懸命に想ってきたっていうんですけど、それは私の目から見ると、ただの甘やかし。本当の愛を犬が感じたら、そういう行動にはならないんですよ。

ここは、特別なトレーニングとかは一切おこなわなくて、24 時間、室内も室外も、自由行動で集団生活をするっていう感じになっています。500 坪ぐらいで、全部を木々に囲まれた施設になっています。 太陽とか木々や草花、そういうものの力を借りて、 犬の心をリセットしていく、元の状態に近づけていくことを重要にしているんです。 だから、人工芝とか、みなさん敷かれるんですけど、 私は必ず、雑草、土にこだわっているんですよ。大地ってやっぱりすごくて。人間も裸足になって普通の土の上を歩くと、何かを感じると思いますよ。 自然ってすごいんだなって思います。

私はあくまでも、寄り添うというか、そばにいて、毎日話しかけたりはするんですけど、自分の気持ちを押し付けることは一切しないんですよ。
相手のほう、犬のほうが、私を求めて寄ってきた場合に備えて、いつも心の扉を開いて、ただ、待っているだけ。来た時は、抱きしめてあげる、というスタイルなんですよ。

時間がすごくかかってわかることもありますし、会った瞬間、いままですごい事故を起こした子がその日から慣れることもありますし。それは、ほんと、人間同様というか、性格がすごくあって、一概には言えないんですけどね。

小泉:すごい。なんかわかる気がしますよね。野原のようなところで「自由にしていいよ」ってなって、人間は特に近づいてきたり「これをしなさい、あれをしなさい」って言わない。他のワンちゃんもいっぱいいて、様子を見て「全然怖くないんだ」「ここは素敵な場所なんだ」って思えたら、すぐになおっちゃいそう。

大石:うん。

小泉:大きなワンちゃんだと、ご自分、斎藤さん自身が怪我をする可能性もあるけどこれをやっているっていうのは素晴らしい。あとは、自然の力ってすごいっていうのも、いい施設だなって思いました。

上村:実際、何度も何度も手を噛まれ、指をちぎられてしまう危険もありながら、鎖にはつながず、自然の中、自由に過ごす犬が、心を開いてくれるのを「待つ」スタイルです。斎藤さんがおっしゃるには、「人に噛みついてしまう犬を預かるシェルターは、ほかにも、あるにはある」そうです。ただ、そういったシェルターには、体罰がつきもの。

小泉:そうだよね。

上村:斎藤さんは、暴力によって支配することには抵抗がある。殺処分されてしまうのも、嫌だ。そんな想いから、暴力に頼らず、犬を家族として迎え入れるシェルターを作ったんだそうです。そして、危険性がなくなった犬たちは、どこへいくのかということですが…斎藤さんは 3 年前から譲渡会を開いていて、これまでに、12 頭のワンちゃんたちが里親さんの手にわたっているとのことです。

大石:よかった!

小泉:私、猫とか犬が好きだから、そういう動画をSNSで見るとどんどんタイムラインに流れてくるじゃないですか。ワンちゃんとかで怒っている子がお家に連れて帰って新しい飼い主さんと幸せな時間を過ごしていると顔が変わるのよね。

大石:そうですか。

小泉:人間もそうだけど、猫ちゃんやワンちゃんも顔が変わるの。

上村:斎藤さん、なぜ、こういう取り組みを始めたのかということですが…かつて、ご自身が起業した会社の経営に行き詰まり、資金繰りができず、「もう死んじゃおう」と決心したそうです。それで自宅を出ようとした時、飼っていた「ぽんて」という犬が、ドアの前で斎藤さんを邪魔しました。

大石:えー。

上村:その日に限ってそばを離れない犬に、「これは、引き留めているんだ」と感じたそうです。その後、せっかく犬に助けられた命なら、これからの人生は、犬の命を助けるために使いたいと思って今の活動を始めめたということです。

小泉:ぽんてちゃん、偉い。
ここに(シェルターの)写真がありますね。みんな斎藤さんに集まって、甘えちゃって可愛い。そして本当に敷地が広そうで。

上村:本当ですね。見学とか行けるんですかね。

大石:場所、どこでしたっけ?焼津か。東京から行けなくもないですね。

小泉:だけど、まだ怒っちゃうワンちゃんとかもいるから、中には入れないかもしれないですね。それがまた恐怖になっちゃう。

大石:ストレスになっちゃうか。

小泉:でも、助けられることとかがあったらいいですね。

(TBSラジオ『サステバ』より抜粋)

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