カーマニアの安東弘樹が、これまた車が大好きな方をお迎えしてお送りする30分。
今週は先週に引き続き、イタリア出身のレーシングドライバー、ロニー・クインタレッリさん登場。
昨シーズンでSUPER GTでの活動を終えたロニー選手に、引退の理由など伺いました。
ロニー・クインタレッリ
イタリア出身のレーシング・ドライバー。
10歳でカートレースデビューを果たし、1999年、ヨーロッパカート選手権での125ccクラスチャンピオンをキッカケに本格的にレーシングドライバーとして活動を始めます。
ここ日本での活躍は2005年から国内最高峰のモータースポーツ「SUPER GT」に参戦。
GT500クラスで経験を重ね、2013年にニスモに移籍し、以降23号車の顔として、数々の戦績を残しました。
そして昨シーズンでスーパーGTでの活動を終えました。
SUPER GT引退の理由
昨シーズンで第一線から退いたロニーさん。
その理由について伺うと「期待通りの走りができなかった」。
昨シーズンは所属チームのNISMO23号車にとって変化の年でした。
車も変わり、タイヤもミシュランからブリヂストンに変わり。
そしてチームメイトも10年ぶりに松田選手から千代選手に変わり、ロニーさんの役割もエースドライバーからサポート役に変わりました。
これまでロニーさんに合わせたセッティングだったのが変わったためか、思うように走れなかったと昨シーズンを振り返るロニーさん。
まだまだフィジカルには自信あったけど、どうしてもマシンにアジャスト出来ず、100%の力を発揮できなかったそうです。
そしてシーズンも終盤。
このパフォーマンスでは2025年シーズンは23号車を降りることになると感じたロニーさんですが、一方で自身のキャリアを23号車で終えたいとも。
そこで下した決断が「引退」でした。
そんなロニーさんですが・・・
「最初はチャンピオンになれると思わなかったけど、4回のチャンピオンになって、素晴らしいチームメイト、同僚、ライバルに恵まれたレース人生だったと思う。
最初はF1で活躍したかったけど、スーパーGTに参戦して、そんな気持ちは忘れてしまった。」
ロニーさんにとってSUPER GTとはそれくらい大きな存在だったのでしょう。
今後は恩返しとして、日産のアドバイザーとして、裏側からNISMO、そして日本のモータースポーツを支えます。

ロニーさんのプライベートカー
これまでまさに「日産の顔」として活躍したロニーさん。
もちろんプライベートでも日産車を愛でています。
ご自身の愛車はスカイラインのハイブリッド。そして奥様はオーラニスモ。
ロニーさんは奥様の愛機にも乗っているそうで、とても乗り心地もサイズ感も素晴らしいと語ります。


一方でイタリア出身のロニーさん。
果たして「イタ車」には乗らないのか?
実は子供の頃、ロニーさん一家はBMW派(ドイツ車)だったそうです。
当時からイタリアでもドイツ車が人気。
やはり頑丈で壊れない、そしてラインナップが豊富というのが理由だそうです。
ちなみに「いつかBMWに乗りたいか?」と伺うと…
「昔と形が変わってしまい、今は熱が冷めてしまった」とか。

(TBSラジオ『GARAGE HERO’s~愛車のこだわり~』より抜粋)