イモトが、NHKの歌番組の司会のお仕事をしたことを報告。南こうせつさん、さだまさしさんと同じステージに立ったことに<おばあちゃんが喜ぶ!>と感動。
イモト、平和やいのちについて考えるきっかけ
イモトが音楽番組の司会に!
イモト:最近のお仕事のお話なんですけど、珍しいお仕事がありまして。7月18日に収録があったんですけど、音楽を通して「平和」と「いのち」の尊さを伝える音楽特番「いのちのうたフェス2025」に、司会として参加させていただきました。司会は私の他に、「鶴瓶の家族に乾杯」でもお世話になった小野文恵アナウンサーと、そして南こうせつさんと! まさか、私の芸能界の仕事で、南こうせつさんと音楽番組の司会をする日が来るなんて! 親もばあちゃんも喜ぶよ!

イモト:場所も素晴らしい所で「広島国際会議場フェニックスホール」という、それこそ平和記念公園の中にあるホールで。初めてフェスをやるというので、演者さんもスタッフさんもお客さんもすごく気合が入ってましたね。
イモト:私も音楽番組には「THE MUSIC DAY」にコラボとして出してもらったんですけど、司会という形で音楽番組に出るということは初めてだったもので、めちゃくちゃ緊張しましたね! いわゆる、<続いては、◯◯さんで、△△~>みたいなのを、私の合図で歌が始まるというすごい光栄なお仕事でした。

「平和」がテーマ
イモト:出演者の方々が、南こうせつさん、=LOVEさん、さだまさしさん、広島県出身のポルノグラフィティさん、
ウクライナのバンドゥーラという民族楽器で歌われるナターシャ・グジーさんという声がきれいな方、広島県出身の
HIPPYさんというシンガーソングライターの方。
イモト:生で歌を聴けた楽しさもあるし、今回は「平和」がテーマだったので、出演者の皆さんも楽曲はそういうものをテーマのものを歌ったり、=LOVEの皆さんが被爆者の方のお話を聞き続けて新聞にするという広島の崇徳高校の新聞部に取材をしたり。普通の音楽番組とは違う、平和についてみんなで考えよう、知ろう、話そうというテーマもあったので、番組が始まった時からあたたかい空気が流れている感じがしましたね。

イモト:普通の番組だとリハーサルはあまり無いけど、音楽番組は音のチェックしたり、生バンドの音はこんなに音がするんだとか。特に、ポルノグラフィティさんは私はめちゃくちゃ世代なので「アゲハ蝶」も歌われたんですけど、感動しちゃって! 「言伝 ―ことづて―」という新曲も、今回の番組のテーマに沿った趣旨だったんですけど、素晴らしかったですね。
イモト:ちょっとお客さんの聴こうとする温度感もすごいし。アーティストの皆さんは曲と曲の合間のMCも、普段だったらMCが入ってするところをライブのように全部自分たちで繋いで、“この曲はこういうことで~”というMCがあったりとか、そういうのを全部生で聴けたんですよね。

南こうせつさんととさだまさしさんに挟まれて「上を向いて歩こう」を歌う
イモト:今回の音楽番組では、南こうせつさんと一緒に司会をやらせていただいたんですけど、こうせつさんがまた素敵な人なのよ! 音楽に対してもそうだし人に対しても真面目なところも感じられて。
イモト:番組の最後に、自分の芸能人生でこんなことがあると思っていなかったんですけど・・・出演者全員で「上を向いて歩こう」を合唱したんですよ。

イモト「大好きな人と肩を組んで・・・これこそ平和じゃん!」
イモト:みんなで♪上を向いて~って歌っていると、先ほど広島の崇徳高校の新聞部の皆さんと基町高校の生徒さんが会場の前の方の席で聞いていたんですね。最後に、今回のテーマが「平和」で「平和がいいに決まっている!」というタイトルだったんですよ。
イモト:小野アナウンサーが崇徳高校の男子生徒に、<平和のためにどういう事ができると思う?>と聞いた時に、その男の子が横にいた友達の肩を組んで<コイツとこれからも仲良くします!!>って言ったんですよ。もうね、私はこれがすべてだと思ったの! 平和について考える時ってどうしても国と国がみたいに難しく考えちゃうけど、そうじゃなくて、今横にいる自分の大好きな人と肩を組んで笑顔で・・・やばい、泣きそう。

イモト:・・・こういうふうに言えることが、これこそ平和じゃん!ってすごく腑に落ちて。2時間半の番組の最後だったんですけど、これが今日の答えというか、これが平和というのを目の前で見た気がして。
イモト:その肩を組んでいた子たちに、<ステージにおいで!>って声をかけて、ステージでみんなで肩を組んで歌ったんですよ。こんな幸せな「上を向いて歩こう」はなくて! みんな、笑っているんだけど涙が溢れてるの。その場にいられた事がすごい良かったなと思って。その子たちも良い子だったし、日本の未来は明るいなって思いましたね。

被爆者の方の「夕焼けが怖い」という話
イモト:私は鳥取県出身で広島県は近いんだけど、今回の音楽番組で初めて知ったこともたくさんあったし、勉強不足だった部分もたくさんあって。そこにも気づかせてもらったし。ショックだったのが、被爆者の方の話を聞いて“この時はこういう色だった”“これくらい皮膚が爛れていて”などと絵にするという広島の基町高校の美術部があって。すごくリアルな絵を描くんですよ。その被爆者のおばあちゃんが「夕焼け」の話をしたんですよ。
イモト:私は真っ赤な綺麗な空になった夕焼けが大好きなんですよ。いつも夕焼けを見るたびに綺麗だなと思うんですけど、その被爆者のおばあちゃんは、<私は夕焼けが怖くて見られない。なぜなら広島の8月6日朝8時15分に原爆が落とされた後、あれと同じ色になった、朝なのに>という話を聞いた時に、私、びっくりしちゃって。夕焼けを見て、そういうふうに思う人が同じ国にいるんだって思うと、知らないといけないことだし。忘れられることではないし。

イモト「行けるようになった国より行けなくなった国が増えた」
イモト:この話を番組を通して聞けたことも良かったなとも思ったし。知るということは大事だなって。知ったことで何が出来るか考えることは大事だし。
イモト:私は人が大好きなんですけど、同時に人ってなんてバカなんだろうとも思うし。こういうことを普段メディアで喋る機会が無かったんですね。今回の「いのちのうたフェス2025」はお客さんもすごく聴こうという姿勢があって、何かを知ろう考えようというのもすごく伝わってきたし。出演者の皆さんも平和について話したいよねという空気だったから、私もあまり緊張もせず、良い事を言おうということではなく、感じたことを素直にそれぞれの方がお話をできる空間だったなと思いましたね。だから、音楽番組だけど違った可能性のある番組なんだというのを参加させてもらって思いましたね。

さだまさしさんの「いのちの理由」
イモト:さだまさしさん。今回初めてお会いしたんですけど、いや~素晴らしいですね! いわゆる生さだでしたよ(笑)。もちろん、CDでは曲を聴いたことはありましたけど、生で歌を聴けて。「いのちの理由」という曲と「キーウから遠く離れて」の2曲を歌われたんですね。
イモト:私が今回思ったのが・・・歌詞としては銃とか直接的な強めな言葉が出てくるですけど、でもさださんのあの優しい声とメロディに乗せることによって、言葉などがスーっと胸に入ってきて。すごく自然に受け入れられるというか。あれが強い言葉だけで言われるとグッと構えちゃうと思うんですけど、音楽に乗せて言葉、メッセージを伝えるというのはすごいな!って。本当に世界を音楽で変えられるかも、と思うくらいのパワーを音楽を通して今回感じさせていただきました。私はこの年齢でこのお仕事に携われて、また一つ平和に考える、知るきっかけをもらったので感謝しています。

イモト:今回のこの「いのちのうたフェス2025」で、さだまさしさんの「いのちの理由」という曲を聴いたんですけど、佐田さんが歌っていらっしゃる時、ステージ裏で聴いていて涙が止まらなくなってきて。自分が子供を産んだ後だからまた全然違う感情だったと思うんですよね。“私が生まれてきたわけは愛しいあなたに出会うため”“私が生まれてきたわけは愛しいあなたを守るため”という歌詞があるんですけど、親の気持ちもあるし、それぞれに大事な人がいるから。今、改めて、平和とか命とか考えました。・・・やばい、また泣きそう。命をどう生き抜くかということを考えました。

イモト:これもさだまさしさんがおっしゃっていたんですが、哲学の話になるんですけど、“哲学の始まりは、私って誰だろう”から始まって、“哲学の終わりは、どう死ぬか”というのを、さださんのトーク付きのライブバージョンの音源を聴いているんですよ、ハマっちゃって(笑)。
「8月6日」「8月9日」「8月15日」にみんなで話す事が大事
イモト:日本人として、「8月6日」「8月9日」、そして「8月15日」にこういうことをみんなで話すとか思うとか、大事だなと改めて思いました。あまり恥ずかしがらずに、いつも会っている仕事仲間や帰宅して家族と、<今日イモトさんがラジオでこんなことを言ってたんだけど~>くらいの感じでもいいしね。もうちょっとフラットに話せてもいいなとすごく感じました。
(「イモトアヤコのすっぴんしゃん」8月13日放送)