日本発祥の意外なものをご紹介する「知られざるジャパンクオリティの世界へ。“日本発祥の意外なもの”」特集。
中国南部・香港出身の友人2人と、大阪に出かけた時のことです。中華料理店の看板を指差しながら、「今日は中華にしない?」と提案したところ「何それ? 全然、中華料理じゃないんだけど・・・」という予想外の答えが返ってきました。
筆者が提案したアノ料理は、どうやら本場中国には存在しない模様。今回は、日本生まれの定番中華をご紹介したいと思います。
冷やし中華
茹でた中華麺を氷水でしめて、ハムやキュウリなどをのせて頂く「冷やし中華」。夏の定番と言える冷やし中華を初めて提供したのは、仙台の青葉区にある中華料理店「龍亭」と、東京の神田にある「揚子江菜館」という説があります。
「龍亭」のホームページを見てみると、冷やし中華が誕生した経緯について次のように書かれています。当時(昭和12年)の中華料理店は冷房もなく、夏場は熱くて油っこい中華は敬遠されがちでした。そこで、暑い夏でも食べられる冷たい麺料理「涼拌麺(リャンバンメン)/冷やし中華」が考案されたとのことです。
中華丼
豚肉や白菜、キクラゲなどを炒めて片栗粉でとろみをつけたものをご飯の上にかけた「中華丼」。国内の中華料理店ではもちろん、冷凍食品やレトルトにもなっているぐらい定番中の定番と言える中華丼も、なんと日本生まれ!
様々な角度から中日両方の情報を紹介する「チャイナネット」によると、もともとは国内の中華料理店のまかない料理だったものが、メニュー化されたとのこと。
天津飯・天津丼(かに玉丼)
カニや干し椎茸などを入れた中華風オムレツをご飯の上に乗せて、餡をかけた「天津飯・天津丼」。中華オムレツ「芙蓉蛋(ふようたん)」は中国でも食べられていますが、ご飯の上に乗せて餡かけにしたのは日本ならではのアイディア・・・ということで、こちらも日本生まれの中華です。
オマケ:本場の中華と、日本の中華は全然ちがう!?
普段おいしく食べている中華が、実は日本生まれと知ったときの衝撃・・・! 最後は、東京で暮らす中国の知人たちの話で締めくくることにしましょう。
知人の一人は「本場の中華が食べたくなったときには、池袋へ行く」とのことでした。池袋駅の北口周辺には本格中華のお店がたくさんあるのだそうですよ。
「わざわざ中華を食べなくても、日本にはおいしいものがいっぱいあるので、中華料理を食べるのは中国に帰ったときのお楽しみ」という別の知人も。
ローカライズされた日本の中華は、本場のものとはだいぶ違うようです。中華料理に興味を持たれた方は「【中国旅行者必見!】中国八大料理、それぞれの味の特徴と代表的な料理」も、合わせてどうぞ!
[japanese.china.org.cn]
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