「キスは挨拶代わり」これはあくまでも欧米での話だ。我々日本人にとって“他人と唇を重ね合わせる”行為はやはり特別な意味を持つ。
それぞれ意識の差はあるが、男も女もキスの先に“それ以上の展開”を想像するからだ。たかがキス。されどキス。あの現代版・シンデレラストーリーを描いた名作映画から、「キスと女性の幸せ」の構図が見えてきた。

「キスの上手い女性はセックスも上手いに違いない。」

「セクシャルヘルスケア」製品の製造販売を手掛ける「エルシーラブコスメティック」が一般人男性を対象に行った「キスとセックス」に関する調査では、75パーセントの男性が「キスが上手な女性はセックスも上手だと思う。」と回答した。こちらは男性を対象とした調査だったため、残念ながら女性に関するレポートはないが、これを見ただけでも男性にとってキスとセックスが密接な関係にあることが分かる。


記者は女性であるが、この結果から想像するに、特に男性はセックスありきでキスをとらえている傾向があるようだ。一方の女性はというと、さらにその先、「結婚」という文字が少なからず脳裏をよぎる。そしてこれは希望的観測であるが、性欲を満たすためのセックスよりも、キスからゆっくりと始まるセックスの方が男性側の女性に対する気持ちの「本気度」は高いように感じる。

つまり一夜限りのお相手で終わるか、将来を視野に入れた相手として見られるか。男性が女性を見極めるとき、「キス」は重要なフィルターとしての役目を果たすのではないだろうか。

映画「プリティ・ウーマン」でジュリア・ロバーツ演じるコールガールは、彼女たちの「“ビジネス”の場では決して相手の唇にキスはしない」というルールを決めていた。
しかし、リチャード・ギア演じるエリートビジネスマン・エドワードとの関係がビジネスではなく本物の恋だと自覚したとき、彼女は彼の唇にキスをする。

「キスが上手い女性はセックスも上手いに違いない」というと、男性が女性を性の対象としか見ていないような印象も否めない。「キスが上手い」というといわゆるテクニックや経験人数の多さが頭に浮かぶ。しかしそうではないのだ。映画の中でジュリア・ロバーツとリチャード・ギアが交わしたキスはぎこちないものだった。それでも記者はこのシーンをとても美しいと感じた。
ぎこちないキスが、とても心のこもった「気持ちの良いキス」に見えたのだ。ラスト二人がどうなったか。それは多くの人々が知っているだろう。そしてこの映画は、「欧米ではキスは挨拶代わり」と思っていた記者に大きな衝撃を与えた。そうである。本来「キスは世界共通で神聖なもの」だということをこのとき知ったのだ。


そしてこの映画が教えてくれたもう一つ大切なことがある。「気持ちの良いキス(=上手なキス)」をかわした女性は、その男性の心をもわしづかみにして離さないということだ。

決して「キスが上手くなる」必要はない。ただ、「この人」と決めた相手にはぜひ「気持ちの良いキス」を贈ってほしい。そのためには、唇を日ごろから最高のコンディションに保つ努力は必要だ。感触、香り、質感。
ちょっとした工夫で女性の唇は魅力を増すことができる。テクニックなどは必要ない。しかし、ざらざら、カサカサの唇では相手に気持ち良さを届けようという思いは見えてこない。ふんわり、適度にしっとり、そしてキスをするときに鼻につかない程度の甘い香り。これくらいなら日々のお手入れで簡単に手に入れることができる。

繰り返すようであるが、いまこの記事を読んでいる女性たちに、たかがキスと思ってほしくはない。
一度のキスが女性の手に幸せを掴ませることもあれば、逆にその手から幸せを零れ落ちさせることもある。唇とは、それひとつで幸せを掴むことができる、女性にとって最も身近で、最も強力な武器なのだ。

■参考資料:
エルシーラブコスメティック
http://ac.ebis.ne.jp/tr_set.php?argument=PAahxugb&ai=a4e7068b0b25a8
(TechinsightJapan編集部 EmmaChu)