「びっくりな事実…」と倉持明日香が『倉持明日香オフィシャルブログ』で綴っているのは10月19日のことだ。彼女は前日に放送された『秘密のケンミンSHOW』で、神奈川県内の500店舗以上で扱っている県民熱愛グルメとして紹介された“サンマーメン”に驚いたのである。「ええぇぇぇ! サンマーメンって日本全国の人が食べているものだと思ってた」という倉持は中華料理店やラーメン屋で、そして自宅でもそれを食べてきたのだが、23歳にして初めて真実を知ったのだ。
“サンマーメン”は「ラーメンに素朴な野菜あんかけをかけたもので、半分食べたらお酢をかけていただく」のが通らしい。
例えば秋田県男鹿市で『アナゴ』といえば、深海魚のクロヌタウナギを棒状に干したもののことである。「棒アナゴ」と呼ばれるそれを焼いて食べるのが、この地方の人々にとっては『アナゴ』なのだ。「他の県(地域)ではそれを『アナゴ』とは言わないし、食べない」ことを知ると多くの男鹿市民は驚くようだ。
慣習でも同様のことが起こる。
また、鹿児島では学校の黒板消しを「ラーフル」と呼び、他県に転校したり就職して「ラーフル」が通じないことで初めて方言と気づくこともあるという。宮崎県・愛媛県でも同様に「ラーフル」と呼ぶようだ。しかし、最近ではその語感の良さからか嘉門達夫が「ラーフルの歌」を作るなど、認知度が高くなり意外性がなくなってきつつある。
同様な状況は各地に数え切れないほどあるだろう。方言で郷愁を感じるように、実はこうした地域の慣習は全国区でないところに意味がある。それゆえに他県に暮らしても、故郷の話題を懐かしむことができるのだ。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)