「停留所の手前で降ろしてくれなかった」―そんな理由で走行中のバスの運転手に殴りかかり、座席から引きずり出した男が暴行傷害罪で逮捕された。バスはオフィスに突っ込んで停止しており、当時の映像が公開されると「これは殺人未遂だろう」「暴力のレベルが半端ない」といったコメントが相次いで寄せられた。
米ニュースメディア『New York Post』などが伝えている。

米オクラホマ州オクラホマシティで今月20日午後、走行中のバス運転手に乗客の男が暴行をくわえ、道路から逸れたバスがオフィスに突っ込む事故が発生した。

男は23歳のタイロン・ハリソン(Tihron Harrison)で、「停留所の手前で降ろしてくれ」と主張して断られ、怒りに任せて運転手の男性に殴りかかった。

オクラホマシティ公共交通局は24日、当時のバス内部の監視カメラの映像を公開。動画では、踏切前で停車する運転手に、バス後方から近づいてくるタイロンが映し出される。

タイロンは運転席の隣にやってきて「ここで降ろして欲しい」と話したようだが、運転手は「規則で次の停留所までは降車させることはできない」と断り、バスを発進させたという。


するとタイロンは、運転手に向かって叫び出し、保護用のプレキシガラスの隙間から殴りかかり、そのまま腕を引っ張って運転席から引きずり出そうとする。しかしながらバスは通行量の激しい片側2車線の右側を前進し続けており、運転手はなんとかハンドルを握ろうと抵抗するが、再びタイロンに殴られて床に押し倒されている。


そして2人の近くには別の乗客がやってきたが、タイロンの勢いは止まらず、バスは数秒後、レンガ造りのオフィスに突っ込んで停止した。


幸いにもオフィス内にいた人に怪我はなく、シートベルトをしていた運転手は打撲傷などで病院に運ばれたものの体調は良いそうだ。

一方でタイロンは、警察官が到着した時にはまだ現場にいたようで、近くのフェンスをよじ登って逃走しようとしたところをあっけなく逮捕されたという。

なおこのニュースには、次のようなコメントが寄せられた。


「走っているバスの運転手を襲うなんてどうかしている。」
「運転席を隔離する必要があるね。」
「衝撃的だ。」
「暴力のレベルが半端ない。」
「中国重慶市で橋の上からバスが転落し、15人が死亡した事故を思い出す。」
「一歩間違えれば重大事故に繋がった。これは怖い。」
「暴行傷害罪ではなく、バスに乗っていた人全員に対する殺人未遂だろう。」


ちなみに同様の事故は2019年に中国浙江省でも起きており、停留所の手前で降ろしてもらえなかった乗客がバス運転手に暴行。バス車内の監視カメラが捉えた映像に怒りの声があがっていた。



画像は『New York Post 「Pulse-pounding video captures deranged passenger attacking driver on bus before it crashed into building」(Oklahoma City Public Transportation Department)(Oklahoma County Detention Center)』『South China Morning Post 「Man attacks bus driver in China after request to disembark is denied」(News Flare)』『shanghaiist 「Passenger who missed stop grabs bus steering wheel, has learned nothing from Chongqing tragedy」、「Driver tells woman not to smoke on bus, she tries to choke him with her scarf」(PairVideo)』『ABC7 Chicago 「VIDEO: School bus with 23 students inside flips over when street racer causes crash」』より
(TechinsightJapan編集部 A.C.)