現地7月28日、「ライブスポーツ・プラハ・オープン」(チェコ・プラハ/WTA250)シングルス2回戦が行われ、ラッキールーザーで本戦入りしている日比野菜緒(ブラス/世界ランク251位)が、元世界ランク2位で第2シードのバルボラ・クレイチコワ(チェコ/同18位)を3-6、7-6(5)、6-3で下し、約1年3ヵ月ぶりにツアー8強入りを果たした。
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今大会、日比野は予選決勝で敗れたものの、ラッキールーザーで本戦入り。
2回戦の相手は、2021年の全仏オープンをシングルスとダブルスの両方で優勝を果たしたクレイチコワ。今季は2月に肘を故障したことに加え、新型コロナウイルスにも感染し苦戦が続いていた。母国チェコで行われた今大会は、ディフェンディングチャンピオンとして出場。1回戦でアンナ・ブリンコワ(同129位)を6-1、6-3で下している。
両者の対戦は2度目。初対戦となった2018年10月の中国・蘇州で行われたITF10万ドル大会1回戦では、日比野が6(6)-7、6-3、6-4で勝利している。
この日の試合は、序盤から互いにサービスキープができずブレーク合戦となる。第1セット、2-2で日比野は深いショットに対してボールが浅くなり、クレイチコワの強烈なフォアハンドが決まってリードを許すと、第9ゲームもキープできず。3-6で第1セットを落とした。
第2セットでもサービスゲームで苦しい展開の日比野。セカンドサーブでポジションを一気に上げてくるクレイチコワに対し、ダブルフォールトなどミスが重なり、2度リードされてしまう。
勝負の最終セット、互いに1度ずつブレークして迎えた第5ゲームで3本のピンチをしのいだ日比野。第8ゲームでクレイチコワにアンフォーストエラーが出て0-40とチャンスを握ると、これを確実にものにしてリードを奪う。サービング・フォー・ザ・マッチとなった第9ゲームも粘り強く、4度のブレークポイントをしのいだ日比野。2時間47分の熱戦の末に、昨年4月以来となるツアー8強入りを果たした。
試合を通して、ウィナー数では日比野が22本、クレイチコワが24本と互角だったが、アンフォーストエラー数で日比野が41本に対し、クレイチコワが61本と大きく差が開いた。
オンコートインタビューで日比野は、「本当にタフな試合で、(第2セットの)3-5で負けている時は、このままでは試合が終わってしまうと思った。でも、長いラリーが続いたので、すべてのポイントを取るように心がけた」と語った。
準々決勝ではチェコの新星、17歳のリンダ・ノスコワ(同117位)と対戦する。