史上2人目の全豪3連覇へ シナーが迎えた準々決勝


1月28日、「全豪オープン」(オーストラリア・メルボルン/ハードコート)男子シングルス準々決勝が行われ、第2シードのヤニック・シナー(イタリア/世界ランク2位)が、第8シードのベン・シェルトン(アメリカ/同7位)を6-3,6-4,6-4のストレートで下した。シナーは大会3連覇にあと2勝と迫り、準決勝へ駒を進めた。


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1968年のオープン化以降、ノバク・ジョコビッチ(セルビア)に続き史上2人目となる全豪3連覇を目指すシナー。対するシェルトンは、昨年の全豪オープンでベスト4入りを果たし、ATPマスターズ1000トロントではツアー通算3勝目を挙げた23歳のファイターだ。今大会も4試合で失ったセットはわずか1つ。勢いそのままに準々決勝へと駒を進めていた。

両者の対戦成績は、この試合前の時点でシナーの8勝1敗。初対戦で敗れて以降、シナーは8連勝中で、その間一度もセットを落としていない。昨年の全豪準々決勝でもストレートで退けており、シェルトンは「昨年うまくできなかったことを改善し、すべてをコートに置いてきたい」と語っていたが、その意気込みをシナーが真正面から打ち砕いた。

試合序盤は互いにデュースにもつれるゲームが続いたものの、ストローク戦に持ち込まれるとシナーが一段上の完成度を示す。時速230キロを超えるビッグサーブを放つシェルトンから第4ゲームでブレークに成功すると、その後も重いショットを難なく返球。ペースを乱されることなくサービスゲームを安定してキープし、第1セットを6-3で先取した。

第2セットに入っても、シナーのプレーに浮き沈みはない。高い再現性を誇るショットでシェルトンを押し込み、第3ゲームで先にブレーク。
ピンチの場面でも冷静さを失わず、シェルトンに連続ポイントを与えない。1ブレークの差を最後まで守り切り、6-4でセットを連取した。

力の差を印象づける展開は第3セットも変わらない。観客の大声援を背に粘るシェルトンが踏みとどまっていたが、4-4で迎えた第9ゲーム、ついにシナーがブレーク。そのままストレート勝ちで4強入りを決めた。

試合後、シナーはシェルトンについて「ベンと対戦するのは本当にタフだ。彼はものすごいサーブを持っているし、年々大きく成長している」と評価。「オフシーズン明けは、相手がどんな変化をしてくるか分からない中での戦いになるが、今日の自分のパフォーマンスにはとても満足している」と手応えを語った。

準決勝では、第4シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア/同4位)と対戦する。通算対戦成績はシナーの6勝4敗。2023年デビスカップ・ファイナル以降は5連勝中で、全豪、全仏、ウィンブルドンの準決勝でも勝利している。

大一番を前にシナーは、「こういう瞬間のために練習を積んできた。
朝起きた瞬間から、この試合を楽しみにするだろう」と語り、「勝ちたいならベストのプレーをする必要がある。結果に関係なく、こうした試合は選手としても人としても自分を成長させてくれる」と静かな闘志をのぞかせた。

3連覇を狙う現王者と、10度の優勝を誇る生きる伝説。メルボルンで、再び頂点を左右する大一番が幕を開ける。
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