和田岬線が走る工場の街に、新幹線0系と在来線特急181系の先頭車がひっそり並んで保存されている。
ここは兵庫県神戸市長田区東尻池新町。
この0系先頭車両(車番21-7008)は、1983年にここ川崎重工業 兵庫工場から出場(川崎重工業では「出車」)し、25年間、東海道・山陽新幹線を駆け続け、2008年12月に新大阪発ひかり347号の先頭に立って営業運転を離脱したくるま。
そのとなりにいる181系先頭車は、クハ181-1号車(クハ26001)。こちらは0系先頭車(21-7008)よりも25年早い、1958(昭和33)年に、ここ川崎重工業 兵庫工場を出場したくるま。
同形式は、国鉄初の電車特急 こだま を担い、東京と大阪を6時間半で結んだくるまとして、鉄道史に刻まれる形式のひとつ。この列車から、「東京と関西は日帰りできる」といわれ、ビジネス特急として走り続けた。
このクハ181-1号車(クハ26001)は、となりの新幹線0系が走り出したころから東海道線の特急運用を離れ、山陽線、上越線、信越線、中央線と活躍の場を移し、1976(昭和51)年に引退。いまこうして、「こだま」を担った新幹線・在来線の車両が並べて保存されている。
兵庫運河のほとりにある、隠れたフォトスポット―――川崎重工業 兵庫工場 本館前へは、山陽線 兵庫駅から歩いて15分。
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