※2020年12月撮影
トップ画像は、紀勢本線大泊(おおどまり)駅。
明けて2020年12月24日の朝イチです。

言い換えれば、入り江の奥にある駅を長大なトンネルで結んできた紀勢本線もこの先は、なだらかな砂浜の海岸に沿うことになります。それでも紀伊半島自体が巨大な山塊の様なものなので砂浜が続いても平地は少なくてトンネルは少なからず有ります。
前回の新鹿駅から甫本トンネル(1,153m)、波田須トンネルで波田須駅です。でもこの木造駅舎は既に解体撤去されているので撮影はしません。波田須駅から、大吹トンネル(1,689m)を抜けると大泊駅です。
クローンの様に新鹿駅とソックリの駅舎。同じ1956年(昭和31年)に建てられました。それでこの駅も【たぶん木造駅舎カタログ】。

しかし西側には新鹿駅にあったホーム側の突き出しがありません。スッキリしています。駅の構造は新鹿駅同様に構内踏切で島式ホームに渡りますが、大泊駅は単式ホームで駅舎側にはフェンス。線路はなく保線用の引き込み線と保線車両が駐まっています。
大泊駅は、1956年(昭和31年)国有鉄道紀勢西線が紀伊木本駅(現・熊野市駅)から新鹿駅まで延伸された際に開業。1959年(昭和34年)全通した紀勢本線の所属駅になります。1986年(昭和61年)駅は無人化。国鉄分割民営化でJR東海に継承されました。

国道から駅には駅で行き止まりになる坂道を上がって来ました。西側には住宅と駐車場があります。植物に疎いので分かりませんが駅舎前の赤い葉が見事です。

駅出入口。

無人駅ですが窓口はシャッターが閉められた状態で残っていました。待合室には壁際にプラスチックのベンチが並べられています。駅の西側は宮川を渡ると木ノ本トンネル(891m)の坑口。さらに高城トンネルを抜けて次の熊野市駅です。でも次の木造駅舎はもう少し先になります。
※鉄道の撮影は鉄道会社、鉄道利用者、関係者などのご厚意で撮らせていただいています。撮影は何よりも安全が最優先。あくまでも業務・利用の邪魔にならないように、そしていつも感謝の気持ちを持って撮影しています。
(写真・文章/住田至朗)