2023年3月18日、いよいよ「相鉄・東急直通線」が開業する。
一部を除き、相鉄本線の列車は東急目黒線方面(目黒)へ、相鉄いずみ野線の列車は東急東横線方面(渋谷)へ向かう。
気になるのは居住にかかるコストだ。交通利便性が上がれば居住ニーズも上がる。不動産サイトの沿線ごとの家賃相場などを見れば感覚はつかめるが、横浜は別格として、相鉄線沿線は周辺の他路線と比べるとやや安いイメージがある。これが新線開業でどう変わるのか――
そんなことを考えていると、不動産情報サービス事業を営むLIFULLから26日、面白い調査結果が発表された。相鉄・東急直通線沿線のハブ駅「二俣川」「西谷」の中古マンション価格が3年で2.1倍に上昇したというものだ。
いずれも相鉄本線の駅だが、二俣川は相鉄いずみ野線の起点であり、西谷は相鉄新横浜線の起点となっている。相鉄新横浜線は西谷~羽沢横浜国大間がすでに開業しており、JR線と接続する(相鉄・JR直通線は2019年開業)。3月18日に羽沢横浜国大~新横浜間が開業すれば、ここから東急線に乗り入れることができる。
話を戻そう。LIFULLの調査によれば、「二俣川」「西谷」両駅の徒歩10分以内の中古マンション平均価格は、2019年12月時点では2,220万円だった。これが2022年12月には4,637万円となり、約2.1倍に伸びている。
「首都圏を中心にコロナ禍でも中古マンションへの需要は変わらず、価格高騰が続いています」(LIFULL)とはいえ、それを加味しても両駅の価格高騰は著しく、相鉄・東急直通線の開業がマンション価格に強い影響を与えているという。
賃貸物件でも同様の比較を行ったところ、「旭区」「保土ヶ谷区」の5.9%に対し、「二俣川」「西谷」の平均賃料は7.6%上昇していた。相場賃料は一般的に景気動向に対して遅行しがちであることを考えると、今後さらなる値上がりも見込まれる。
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