(仮称)神奈川県駅の工事現場を活用した取り組みについて語る、本村賢太郎 相模原市長、黒岩祐治 神奈川県知事、水野孝則 JR東海代表取締役副社長(写真左から)
「3年後には完成する予定で(仮称)神奈川県駅は着実に工事が進んでいたんでありますけども、残念ながらあと10年くらいは完成まで時間がかかることになってしまいました。10年間も巨大な空間がこのままになってしまうのはあまりにも勿体ない。
そんな思いで、なんとかこれを活用できないか、エンターテインメントの拠点にできないかと考えました」(黒岩祐治 神奈川県知事)
品川~名古屋間を約40分で結ぶリニア中央新幹線計画。その中間駅である神奈川県相模原市の「(仮称)神奈川県駅」工事現場で、9日・10日の2日間にわたり「さがみはらリニアフェスタ」が開催されました。
「工事現場を活用した文化芸術によるにぎわい創出の取組」として、神奈川県が相模原市、JR東海と共催。シールドマシン発進部(名古屋方面)をスクリーンにしてプロジェクションマッピングで映像を投影したり、工事現場内に特設ステージを組み対談やライブパフォーマンスを行うなど、様々なイベントで来場者を沸かせました。
「(仮称)神奈川県駅」工事現場の西端部を地上から。写真中央に見える支保工の組まれた部分からさらに奥へ進んだ所へステージが設置されました
工事現場に設置されたステージ
初日には「かながわ観光親善大使」の河村隆一さんがステージで熱唱。黒岩祐治 神奈川県知事とも対談し、リニア工事現場の感想や、ロボットやAIと人間の未来などを語りました。
黒岩祐治 神奈川県知事と対談する河村隆一さん。「地下35メートルは未知の経験です」
スペシャルライブで熱唱する河村隆一さん
JR東海によりますと、各日3000人のイベント来場者枠は数時間で埋まり、河村隆一さんのスペシャルライブ枠のチケットは数分で完売したということです。
【フォト】イベントや工事現場の様子
国道16号交差部トンネルで歌やクイズを披露する地元橋本小学校の子供たち
駅西端のシールドマシン発進部をスクリーンにして4種類の映像を投影
相模原市は「さがみロボット産業特区」の対象地域ということで、ロボット関係の展示も
会場には神奈川中央交通の「代燃車」(石油ではなく木炭・薪・石炭・コーライトなどをそれぞれ加熱してガスを発生させ、そのガスでエンジン茶道を行うもの)という珍しい車両もやってきました
工事現場の底部から撮影
駅ホームは2面4線。直前の写真撮影地が本線、外側にホームを跨いで副本線ができます。(仮称)神奈川県駅に停車する列車は副本線を走り、本線は通過列車が利用します
記事:一橋正浩