大阪・関西万博の樹木が横浜・GREEN EXPO 2027へ...の画像はこちら >>

2025年の大阪・関西万博で世界を魅了した熱気が、緑のレガシーとして横浜へと引き継がれます。大阪・関西万博の会場内に植えられていた樹木を、2027年開催の国際園芸博覧会「GREEN × EXPO 2027」の会場へ運ぶ「樹木輸送プロジェクト」が3月に実施されました。


幹線輸送をトラックから鉄道へ転換する「モーダルシフト」の実証も兼ねたこの試みは、住友林業、JR貨物、日本通運といった強力な共創パートナーによって実現。物流の「2024年問題」解決や脱炭素化を目指す新サービス「緑配便(R)」を活用した、持続可能な未来へ繋がる輸送の舞台裏を紹介します。

【参考】次の万博は横浜だ!1,500万人来場予定の国際園芸博「GREEN×EXPO 2027」は2027年3月から、近隣で大型新テーマパーク構想も進行中 https://tetsudo-ch.com/13013697.html

大阪・関西万博の樹木を横浜へ運ぶ「緑配便」

GREEN×EXPO協会、住友林業、日本通運、JR貨物の共創パートナーは、2026年3月4日~6日にかけて「GREEN×EXPO 2027の樹木輸送プロジェクト」を実施しました。このプロジェクトは、大阪・関西万博の会場内に植えられていた樹木を、2027年3月に開幕する「GREEN×EXPO 2027」の会場へと鉄道で輸送するものです。

大阪・関西万博の樹木が横浜・GREEN EXPO 2027へ!JR貨物×住友林業が、万博の樹木を鉄道輸送する「緑配便®」プロジェクトを完遂

関西から横浜への輸送ルートと専用コンテナ

輸送区間は、万博会場に近い安治川口駅(大阪府)⇒GREEN×EXPO 2027会場(神奈川県横浜市方面)。輸送の要となるのは、住友林業緑化が独自開発した樹木輸送用コンテナ「Mirai Green Cargo(ミライグリーンカーゴ)」で、これに万博の樹木を積み込み貨物列車で輸送しました。

物流の「2024年問題」解決を目指す新サービス

現在、首都圏の街づくりに利用される常緑高木は南九州エリア産が多く、その多くを長距離トラック輸送が支えています。しかし、ドライバー不足が懸念される「2024年問題」やCO2排出量削減といった社会的課題に対応するため、長距離の幹線輸送をトラックから鉄道や船舶へと転換(モーダルシフト)する「緑配便」という新しいサービスが開発されました。

今回はその実証も兼ねて、日本通運がコンテナ集配・輸送業務を担い、JR貨物が幹線輸送を行うという強力なタッグが実現しています。

大阪・関西万博の樹木が横浜・GREEN EXPO 2027へ!JR貨物×住友林業が、万博の樹木を鉄道輸送する「緑配便®」プロジェクトを完遂
(左から)日本通運(株):海野昭良執行役員、GREEN×EXPO協会:佐藤速水事務次長、住友林業緑化(株):野口広行代表取締役社長、住友林業(株)コーポレート・コミュニケーション部:水野隆部長、2025年日本国際博覧会協会:東川直正副事務総長、日本貨物鉄道(株):小暮一寿取締役兼常務執行役員(関西支社長)、大輪会事務局 山本英司氏

花博から続く「大輪会」の支援とレガシーの継承

今回のプロジェクトで特筆すべきは、これが単なる荷物の移動ではなく「いのちのリレー」というレガシー継承の側面を持っていることです。

1990年「花の万博」から続く地元企業の活動

万博会場での積み込みや横浜での植付け作業には、関西の地元企業51社で構成される「大輪会」が支援を行いました。大輪会は、1990年に大阪で開催された「国際花と緑の博覧会(花の万博)」を契機に発足した企業グループです。

30年以上の時を経て、再び大阪で開催された万博から、次なる国際園芸博覧会へと「緑のバトン」を繋ぐ役割を果たしたことは、日本の博覧会の歴史を紐解く上でも非常に胸を熱くさせるストーリーと言えるでしょう。

ファン必見!特製ヘッドマークとラッピングコンテナ

鉄道ファンとして見逃せないのが、この輸送のために用意された特別な装飾です。

両万博のキャラクターが並ぶ特製ヘッドマーク

3月5日に安治川口駅で行われた出発式では、牽引機となる直流電気機関車(EF210-316)の前面に、JR貨物の社員がデザインした特製ヘッドマークが掲出されました。ヘッドマークには、大阪・関西万博の公式キャラクター「ミャクミャク」と、GREEN×EXPO 2027の公式マスコットキャラクター「トゥンクトゥンク」が仲良く並び、「次の万博は、横浜で。」というキャッチコピーが描かれています。

「きこりん」が描かれた特製ラッピングコンテナ

さらに、樹木を運ぶコンテナには、住友林業グループのオリジナルキャラクター「きこりん」のイラストをあしらった特別なラッピングが施されました。今回輸送された樹木は、GREEN×EXPO 2027の会場内に「モーダルシフトによる脱炭素化」の生きた実証例として植栽される予定で、実際に列車に掲げられたヘッドマークもあわせて展示されるとのことです。2027年に横浜を訪れた際は、はるばる大阪から鉄路を渡ってきた樹木とヘッドマークにぜひ注目してみてください。

大阪・関西万博の樹木が横浜・GREEN EXPO 2027へ!JR貨物×住友林業が、万博の樹木を鉄道輸送する「緑配便®」プロジェクトを完遂
輸送コンテナのラッピング(イメージ)

いよいよ1年後に迫ったGREEN×EXPO 2027。鉄道による環境に優しい輸送網が、未来の博覧会や街づくりをどう支えていくのか、今後の物流の進化にも期待が高まりますね。

(画像:公益社団法人2027年国際園芸博覧会協会・住友林業・日本通運・日本貨物鉄道)

鉄道チャンネル編集部
(旅と週末おでかけ!鉄道チャンネル)

編集部おすすめ