タイ商務省貿易政策・戦略事務局(TPSO)によると、2025年7月の輸出額は前年同期比11%増の285億8070万ドルで、13カ月連続で上昇した。輸入額は同5.1%増の282億5860万ドル。
プラチャーチャート・トゥラキットの報道によると、TPSOのプーンポン局長は、米国の新関税の実施前に商品を確保しようとする国際輸入業者の動きによる成長だと説明。輸出の伸び率は、米国の関税免除期間が終わる8月以降に鈍化するが、通年ではプラスを維持すると予測した。
1~7月の輸出総額は、前年同期比14.4%増の1954億3260万ドル。輸入額は同10.6%増の1951億7270万ドルで、貿易収支は2億5990万ドルの黒字。
7月の輸出では、農産物と農工業製品が前年同月比10.9%増加し、3カ月連続で上昇した。成長した主要製品は、生鮮・冷蔵・冷凍・乾燥果物107.7%、生鮮・冷蔵・冷凍・加工鶏肉9.8%、ペットフード9.1%、小麦製品・その他調理済み食品21.8%、精製砂糖36.2%、缶詰・加工果物12.9%。
一方、ゴム、コメ、魚類缶詰・加工品、キャッサバ製品、動物性・植物性油脂は減少した。
7月の主要市場への輸出は同15.3%増加。米国31.4%増、中国23.1%増、日本7.1%増、EU(27カ国)6.6%増、ASEAN(5カ国)5.6%増、CLMV(4カ国)は1.9%増。
二次市場への輸出は同7.7%増。南アジア7.1%増、中東1.4%増、アフリカ12.7%増、ラテンアメリカ33.7%増、ロシア・独立国家共同体(CIS)26.6%増、英国17.4%増、オーストラリア11.5%減、その他51.7%減。
米国との7月の貿易は、輸出額が62億9570万ドル、輸入額が17億4870万ドルで、貿易収支が45億4700万ドルの黒字。1~7月の輸出総額は397億770万ドル、輸入総額は123億3320万ドルで、貿易収支が273億7450万ドルの黒字。
中国との7月の貿易は、輸出額が36億2820万ドル、輸入額が96億4940万ドル、貿易収支が60億2120万ドルの赤字。1~7月の輸出総額は245億4840万ドル、輸入総額は591億6420万ドル、貿易収支は346億1580万ドルの赤字。
プーポン局長は、米国が8月に19%の関税を発動するため輸出動向は減速するが、プラスを維持すると予測。今年残り5カ月は各日に減速するが、月平均輸出額が220~230億ドルを維持すれば通年の成長率はプラスとなり、目標の2~3%成長を達成するとした。