ブンデスで順調に成長しているマトンド photo/Getty Images
未来への投資も面白い
今夏リヴァプールには前線補強の噂が流れているが、それが実行される場合彼らはどのようなアタッカーを確保するのだろうか。現在獲得リストに名前が載っているとされるのは、ドルトムントのジェイドン・サンチョやRBライプツィヒのティモ・ヴェルナーなどの実力者だ。
しかし、彼らはいずれも移籍市場で各クラブから引っ張りだこの人気銘柄。すでに結果を残していることもあって、獲得となればかなりの移籍金が必要となってくるだろう。リヴァプールの3トップはすでに完成の域に達しているが、はたしてそこまでして彼らは必要か。そう思っている人も少なくはないだろう。
英『Liverpool Echo』もこういった考えなようで、新たに主力級のアタッカーをチームに加える必要はないと主張する。とはいえ、3トップのバックアップは必要だ。そこで同メディアはサンチョやヴェルナーほどの実力こそないかもしれないが、その代わりとして地元クラブにある一人の男を獲得すべしと進言している。
それはシャルケでプレイする19歳のFWラビ・マトンドだ。万能タイプのサンチョ、中央で活きるヴェルナーとは違う純粋なウイングタイプの選手だが、そのスピードは一級品。マンチェスター・シティの下部組織時代にはフィットネステストで記録した短距離走のタイムが、トップチームの選手も含めた中で最速だったという逸話を持つ。今季はシャルケでここまでリーグ戦14試合に出場し、着実にトップの舞台で経験を積んでいる。
19歳でありながら1対1の勝率が50%を超えていることも、同メディアが獲得をオススメしている理由の一つだ。
もちろん、現時点での評価は間違いなくサンチョやヴェルナーの方が上だろう。しかし、移籍金が比較的安価なマトンドを今のうちから確保してじっくり育てるというのも妙案と言える。はたして、リヴァプールは次の移籍市場でどのような動きを見せることとなるのだろうか。未来への投資に舵を取ってみるのも面白い選択となるはずだ。
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