ドルトムントとの直接対決で決勝ゴールを挙げたキミッヒ photo/Getty Images
本人も自画自賛の鮮やかループ
勝負を決めたのは背番号32のビューティフルショットだ。現地時間26日にブンデスリーガ第28節ドルトムント対バイエルン・ミュンヘンの“デア・クラシカー”が行われ、結果は0-1でバイエルンが勝利を手にした。
前半終了が見えてきた43分のことだった。相手ペナルティエリア手前右でキングスレイ・コマンの落としを受けたキミッヒは、ワンタッチだけドリブルを試みた後に遠目の位置からシュートを放つことを選択する。優しいタッチでフワリと浮かせたボールは、最終ライン裏のケアを考慮してポジションを取っていたドルトムントGKロマン・ビュルキの頭上を襲う。なんとかビュルキはボールに触れるもそれを枠外へ掻き出すまでには至らず。キミッヒは鮮やかなループシュートで、それまで均衡を保っていたスコアを動かすこととなった。
「僕にとってキャリア最高のゴールになったね。とても重要なゴールだったよ。この3ポイントがどれだけ大事なものかは皆が理解していた。次の試合も気を抜けないが、ドルトムントにとってはメンタル的に厳しい敗戦になったはずだね」
試合後、キミッヒは自身のゴールをこのように振り返っている。自画自賛の一撃。ドルトムントを絶望の淵へと追いやったビューティフルショットに、自身も酔いしれているようだ。
「決してGKのミスなどではない。素晴らしいフィニッシュだ」
「ファーストタッチでは少しコントロールし損ねたかにも見えたが、そこからのビジョンと技術をキミッヒは持っていた」
「間違いなくワールドクラスだ」
英『Daily Mail』によると、SNS上に投稿されたファンの声もキミッヒのシュートを称えるものばかり。優勝を争うライバルを蹴落とした25歳の一撃は、これからも長くファンの間で語り継がれることとなるか。美しいループシュートでのゴールは、いつの時代も見る者を魅了する。
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