リヨンの心臓として注目を集めているアワール photo/Getty Images
イメージは真逆かもしれないが
リヴァプールの中盤戦士に求められる能力。第一はやはりボールを奪取する力だろう。
ジョルジニオ・ワイナルドゥムもそんなファイターの印象を抱かせる選手だ。無尽蔵とも思えるほどのスタミナでピッチを縦横無尽に駆け回り、チームのためにハードワークを怠らない。フィジカルの強さを活かしてガツガツ相手のボールを奪う姿勢は、クロップサッカーが求めるMF像そのものと言えよう。
そんなワイナルドゥムの代役を今夏リヴァプールが探すとすれば、どんな選手が相応しいか。英『Liverpool Echo』が勧めるのはリヨンに所属する21歳のMFフセム・アワールだ。フランス国内では“NEXTアンドレス・イニエスタ”とも呼ばれるほどにボールアーティストな側面を持つ同選手だけに、これは少し意外なチョイスだ。
しかし、同メディアはワイナルドゥムがこなしている仕事は何もファイターとしての役割だけでないと主張している。実は同選手、今季リーグ戦でパス成功率92.17%を誇っているのだ。絶品パサーとまでは言わないが、相手からボールを奪った後に確実に前線へチャンスを提供できる選手。これこそリヴァプールがワイナルドゥムの代役に求める理想だろう。
その点、アワールはパサーとして注目されているが、しっかりとボールを追うこともできると『Liverpool Echo』は評価している。全く逆タイプのイメージがある両者だが、その正体はかなり似ているのかもしれない。
今夏移籍市場でアワールは争奪戦となる可能性があるものの、それに参戦するだけの価値を持った選手と言えるだろう。はたして、来季のリヴァプールにこの21歳が加わることはあるか。今後の動向はしっかりとチェックしておきたいところだ。
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