トラブゾンスポルでプレイするジェルビーニョ photo/Getty Images
トルコに揃う名手
トルコ1部のシュペル・リグでは香川真司もベシクタシュの一員としてプレイしていたが、トルコには欧州5大リーグでのプレイ経験を持つベテラン選手たちが多く集まっている。
例えば今季は開幕から昇格組のアデナ・デミスポルでプレイするFWマリオ・バロテッリが注目を集めており、フェネルバフチェでは元アーセナルMFメスト・エジルがヨーロッパリーグの方で得点を決めたことが話題となった。
他にも思わず懐かしいと言いたくなる選手がトルコには揃っている。
バロテッリが所属するアデナ・デミスポルの主将を務めるのは、ナポリでも活躍した37歳の元スイス代表MFギョクハン・インレルだ。トルコでは2016年よりプレイしており、37歳になった今も戦力として重宝されているようだ。
同じベテランでは、ファティ・カラギュムリュクにて元アルゼンチン代表MFルーカス・ビリア(35)が主将を務める。ワールドカップやコパ・アメリカも経験してきた中盤の職人だ。
ブラジル代表の守備職人だった34歳のMFルイス・グスタヴォも現在はフェネルバフチェで奮闘している。

バロテッリもトルコで話題に photo/Getty Images
日本と縁のあった選手たちの姿も
チェルシーでもプレイした元フランス代表FWロイク・レミー(34)もトルコのチャイクル・リゼスポルでプレイしており、昨季はリーグ戦にて7得点を記録。
日本人選手や日本サッカー界と縁のある選手では、かつてミランで本田圭佑とチームメイトだったイタリア人MFアンドレア・ポーリ(32)が今季よりトルコのアンタルヤスポルへ加入。
内田篤人が所属していたシャルケで天才肌として有名だったドイツ人MFマックス・マイヤー(26)はフェネルバフチェにいる。マイヤーの場合はベテランではないだけに、欧州5大リーグでプレイしていないのが少々残念だ。
他には2018年のワールドカップ・ロシア大会にて日本の希望を打ち砕く決勝ゴールを挙げたベルギー人MFナセル・シャドリ(32)が昨年よりイスタンブール・バシャクシェヒルでプレイ中だ。
2014年のワールドカップ・ブラジル大会で日本代表からゴールを奪った元コートジボワール代表FWジェルビーニョ(34)は今季よりトラブゾンスポルでプレイしており、アーセナルやローマで活躍した快速ドリブラーのことを記憶しているサッカーファンは多いはず。
トルコのクラブからすれば、欧州5大リーグでプレイしてきたベテラン選手は戦力として計算しやすいのだろう。5大リーグのクラブから声がかからなくなった選手は狙い目で、即戦力として期待できる。
かつてミランでプレイした30歳のFWファビオ・ボリーニ(現ファティ・カラギュムリュク)もミラン時代はセリエA51試合で4得点しか奪えなかったが、トルコでは昨季20試合で9得点を奪っている。トルコの国内リーグにおいては強烈な点取り屋だ。
マンチェスター・ユナイテッドでもプレイした33歳の元セネガル代表FWマメ・ビラム・ディウフも昨季はハタイスポルの主将としてリーグ戦19得点を記録。これは昨季得点ランク2位の数字だった。今季も7試合で4得点を奪っており、トルコ1部のレベルでは無双状態だ。
バロテッリやエジルも同じで、経験豊富なベテラン選手とシュペル・リグの相性は良い。あの選手がトルコで現役を続けていたとはなんて驚きもあるはずで、トルコで主力としてキャリアを続けるベテラン選手に目を向けるのもトルコ1部の楽しみ方か。