インテルでも活躍するジェコ photo/Getty Images
ルカクの穴を埋めたその実力
昨夏にインテルがFWロメル・ルカクを失った時、セリエA連覇への希望を失いかけたサポーターもいたかもしれない。しかし、今では昨季以上の期待感がチームを包んでいる。
その原動力となっているのが、ルカクの後釜として迎え入れられた35歳のFWエディン・ジェコだ。
ルカクとジェコを比較するなら、おそらくはルカクの方が高い評価を得ているだろう。ルカクの方が若いこともあるが、ベルギー代表でも活躍してきたルカクは現代を代表する大型センターフォワードの1人として人気が高い。
しかし、世界のサッカーファンはジェコのことを過小評価しているのではないか。英『SPORF』も、ジェコはもっと高い評価を得るべきと主張する。
ジェコが本格的にブレイクしたのは2007-08シーズンのヴォルフスブルク時代からで、2008-09シーズンにはブンデスリーガで26得点を記録。当時は長谷部誠もヴォルフスブルクに所属しており、チームはジェコと相棒のFWグラフィッチの活躍もあってブンデスリーガ制覇を果たした。
その後移籍したマンチェスター・シティでも、ジェコは3シーズン連続でプレミア二桁得点を記録。セルヒオ・アグエロの方が注目を集める機会は多かったが、ジェコもマンCを強豪に押し上げた功労者の1人だ。
そして2015年にセリエAのローマへ加入してからは、2016-17シーズンにリーグ戦29得点を記録して得点王に輝くなど大活躍。思ったほど高い評価を得られていない理由があるとするならば、イタリアに来てからチームタイトルを獲得出来ていないことが関係しているのだろう。ローマではスクデット争いに絡めないシーズンも多かった。
しかし、今季はインテルの一員として首位を走っている。ルカクの穴を埋めたことで再び評価は高まっており、35歳の今も得点力は衰えていない。
振り返ればジェコはブンデス、プレミア、セリエAと5大リーグのうち3つのリーグで活躍してきたことになり、その適応力やプロ意識はもっと評価されるべきだろう。今季インテルでセリエAを連覇できれば、驚異のベテランFWとして再び注目を集めるはず。ジェコも現代を代表する大型ストライカーの1人と言えよう。

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