レッジーナでプレイしていたメネズ photo/Getty Images
ミラン時代はファンタジスタと呼べるパフォーマンス披露
今から約8年前、混迷のミランを引っ張ろうとする2つの強烈な個性がぶつかり合ったシーンを覚えているだろうか。
2014年の10月に行われたキエーヴォ戦にて、絶対にフリーキックを譲りたくない左の本田圭佑と、自分も絶対に蹴りたい右のジェレミー・メネズの争いである。
互いにキッカーの座を主張することになり、プロの世界では珍しいボールの奪い合いとなったのだ。最終的には本田がキッカーを務めてゴールを記録しており、本田のメンタルがいかに強いかを物語るシーンとして日本のサッカーファンの間では有名な小競り合いだ。
一方のメネズも個性の強いプレイヤーで、テクニックも高かった。当時の2014-15シーズンはセリエAで16得点を奪っており、ミランにとっては頼れる得点源だった。
そんなメネズも34歳を迎えたが、今どこにいるかご存知だろうか。
ミランを離れてからのメネズはフランスのボルドー、トルコのアンタルヤスポル、メキシコのクラブ・アメリカ、再びフランスに戻ってパリFCと渡り歩き、2020年の夏よりセリエBのレッジーナの選手としてイタリアに帰ってきていたのだ。
チームのセリエA昇格に貢献することがミッションだったが、さすがにメネズも全盛期の輝きを失っていたようだ。レッジーナでは25試合で5得点に留まり、仏『Foot Mercato』はチームの構想から外れていると取り上げている。
若い頃はファンタジスタ気質のある選手として人気もあったが、実はミランで16得点奪った2014-15シーズン以外はどのリーグでも二桁得点を挙げられていない。才能は豊かだったが、それをクラブと代表でフルに活かしきれなかった感があるのは事実だ。
あのミラン時代がピークだったと言えるキャリアで、評価の難しい選手か。