フランクフルトの前線に欠かせない存在となっているボレ photo/Getty Images
欧州再挑戦で飛躍のキッカケ掴んだ男
かつてはアトレティコ・マドリードやビジャレアルに在籍した経験があるものの、昨夏フランクフルトに加入した時点で彼の欧州における知名度はそこまで高くなかった。しかし、この1年で南米出身のストライカーは飛躍のキッカケを掴むことに成功している。
そのストライカーとは、コロンビア代表FWラファエル・ボレ(26)だ。コロンビアでは若き日から大きな期待をかけられながらも、その後プレイしたアトレティコやビジャレアルではなかなか殻を破ることができなかった同選手。「南米では通用するが、欧州では果たしてどうか」(独『WAZ』)。2度目のヨーロッパ挑戦となったフランクフルト移籍決定時には、そういった経緯もあり現地メディアの間で彼の能力に関してそのような懐疑的な意見も少なくなかった。
しかし、現在のボレはフランクフルトで自身の持ち味を発揮することに見事成功している。今季はここまで公式戦42試合に出場して9ゴール7アシストを記録中。直接得点に絡む能力にはまだ伸びしろがありそうだが、それ以上に高い貢献度を見せているのが守備面だ。
データサイト『FBref』によると、今季のブンデスリーガにおいてボレがアタッキングサードでプレスを敢行した回数は驚異の336回。これはノリッジ・シティ(イングランド)のFWテーム・プッキと並ぶ欧州5大リーグトップタイの数字で、300回以上をマークしているのはこの2人のみとなっている。攻撃面でもめざましい成長を見せているボレだが、守備での貢献度は欧州でもトップクラスのスタッツをマークをしているのだ。90分間を通して前線からプレスに走ってくれるFW。
フランクフルトは現在ヨーロッパリーグでベスト4に進出しているが、ここまで駒を進めることができたのはボレの貢献によるところも大きいだろう。鎌田大地や長谷部誠といった日本人選手だけでなく、現在のフランクフルトでは最前線で奮闘するコロンビア代表FWにも注目したい。