71分から途中投入されたビスマら4人の選手たち photo/Getty Images
レスター戦でソンのハットトリックを生んでいた[3-5-2]
1日に行われたアーセナルとのノース・ロンドン・ダービーを3-1で落としてしまったトッテナム。アントニオ・コンテ監督はいつもの[3-4-3]でこの試合に臨んだが、前節レスター・シティ戦で可能性を見せた[3-5-2]を選ばなかったのはなぜなのか。
結果的に6-2で勝利したレスター戦では、FWハリー・ケイン、FWデヤン・クルゼフスキ、FWリシャルリソンの3トップを採用したコンテ監督。スコアが3-2となっていた59分にはリシャルリソンに代えてFWソン・フンミンを投入し、ここからさらにリードを広げようと試みた。
この試合で転機が訪れたのは70分。コンテ監督はクルゼフスキに代えてMFイブ・ビスマを投入し、布陣を[3-4-3]から[3-5-2]に変更。前線をケインとソンの2トップに変え、中盤の枚数は2枚から3枚に増加した。
するとこの変更が功を奏し、途中出場のソンが73分、84分、86分と立て続けにゴールを決めてハットトリックを達成。トッテナムは4点差をつけてこの試合に勝利した。
レスター戦を終えた後はインターナショナルウィークに突入した訳だが、3トップの一角を担うクルゼフスキがハムストリングを負傷した状態でクラブに帰還。代表ウィーク明け最初の試合となったアーセナル戦で彼はメンバー外となった。
こういった事情もあり、コンテ監督はアーセナル戦でケイン、ソン、リシャルリソンの3トップを採用。しかし、英『Football London』は[3-5-2]であれば中盤に厚みを持たせつつ、リシャルリソンを切り札とすることもできたはずだと指摘しており、それでも[3-4-3]が採用された理由を考察している。
同メディアによれば、コンテ監督はビスマが“フィジカルの問題”を抱えて代表活動から戻ってきたことを明言していたようで、本来であればアーセナル戦の出場も危ぶまれていたという。
アーセナルは比較的ベストメンバーでこの試合に臨めたこともあり、できることならお互いが万全の状態でのノース・ロンドン・ダービーを見たかったところ。カタールW杯が挟まれるため難しいかもしれないが、1月のアーセナル戦こそはトッテナムもベストメンバーを揃えたいところだ。