フラメンゴでリベルタドーレスを制したビダル photo/Getty Images
フラメンゴではリベルタドーレスを制覇
10月30日、ブラジルのフラメンゴはリベルタドーレス決勝で同じブラジルのアトレチコ・パラナエンセを1-0で撃破し、3年ぶりに南米の頂点に立った。
このゲームにフラメンゴの一員として71分から出場したのが、チリ代表MFアルトゥーロ・ビダルだ。
今夏にインテルとの契約を解除したビダルは、7月にフラメンゴと契約を締結。初のブラジルでのプレイとなったのだが、いきなりタイトルを獲得してしまうところがビダルらしい。
ビダルは2005年に母国チリのコロコロでデビューした選手だが、そのキャリアはとにかくタイトルに恵まれている。コロコロでは国内リーグを3度制し、その後はユヴェントスでセリエAを複数回、バイエルンではブンデスリーガ、バルセロナではリーガ・エスパニョーラ、インテルでもセリエAのタイトルを獲得。他にもコッパ・イタリアやDFBポカールなど国内カップ戦も制した経験があるが、これだけタイトルを連続で獲得する選手も珍しい。
チリ代表でもコパ・アメリカを2度制しているが、フラメンゴでもリベルタドーレス、さらに10日前にはブラジルの国内カップ戦であるコパ・ド・ブラジルでも決勝でコリンチャンスを撃破してタイトルを獲得している。
この2022年を振り返れば、ビダルはインテルの選手としてコッパ・イタリアとスーペルコッパ・イタリアーナも制している。ベテランになったこともあって途中出場がメインとなりつつあるが、タイトルを呼び寄せる不思議な力がある。
またアルゼンチン『Bolavip Argentina』によると、チャンピオンズリーグ、リベルタドーレス、コパ・スダメリカーナ、コパ・アメリカの決勝に出場した選手はビダルと元アルゼンチン代表FWカルロス・テベスの2人だけだという。
ビダルは惜しくもチャンピオンズリーグ制覇を逃しているが、ユヴェントス時代にファイナルを経験している。2014-15シーズンのファイナルはテベスと一緒に出場しており、2人ともチームの中心だった。決勝ではMSN擁するバルセロナにやられてしまったが、当時のユヴェントスもセリエAを支配する強力なチームだった。
コパ・スダメリカーナはコロコロ時代の2006年にファイナルを経験しており、この時はメキシコのパチューカに敗れている。
ビダルは35歳と大ベテランの域に入りつつあるが、欧州でも南米でも充実したキャリアを過ごしている。攻守両面でハードワークでき、テクニックもある欠点の少ないMFで、世界中の名門が欲しがるのも分かる理想的なプレイヤーと言えよう。