今季はセビージャも元気がない photo/Getty Images
欧州カップ戦での影響力も減退気味
バルセロナ、レアル・マドリードの2強を軸に、スペイン勢は2010年代よりチャンピオンズリーグ、ヨーロッパリーグの両方で結果を残してきた。昨季もレアルがチャンピオンズリーグを制するなど勝負強さは相変わらずだが、やや競争力が落ちてきているのではないか。
今季はバルセロナがチャンピオンズリーグでグループステージ敗退、ヨーロッパリーグ決勝トーナメント・プレイオフで敗れる2つのショックがあった。リーガ・エスパニョーラでは首位に立っているが、欧州カップ戦で結果が出ない。昨夏にはFWロベルト・レヴァンドフスキを加えるなど派手な補強に動いていただけに、欧州カップ戦での結果はショックが大きい。
さらに米『ESPN』が最大の衝撃と取り上げたのがセビージャ&バレンシアの現状だ。2010年代はセビージャがヨーロッパリーグ3連覇を果たすなど、両チームともリーガの準強豪クラブといった立ち位置にあった。それが今季はセビージャが17位、バレンシアが19位と揃って残留争いに巻き込まれている。
代わりにレアル・ソシエダ、レアル・ベティス、ビジャレアルが頑張って上位争いに顔を出しているが、バルセロナ&レアル・マドリードの2強と真っ向からぶつかれるセビージャ&バレンシアが元気を失ったのは痛い。これはリーグ全体の盛り上がりにも影響してくる問題で、降格なんてシナリオが実現してしまえばショックは大きすぎる。
最近はディエゴ・シメオネ率いるアトレティコ・マドリードも安定感を欠いており、2強を追い詰めるチームが減っている。リーグからはリオネル・メッシとクリスティアーノ・ロナウドも去り、スター性が失われつつあるのも問題だろう。資金力では全体的にイングランド勢が幅を利かせており、スターをかき集めるのも楽ではない。
今季はレアルがチャンピオンズリーグ決勝トーナメントで奮闘しているが、ベスト16に残ったスペイン勢はレアルのみ。