ウルグアイ戦ではビダルが得点 photo/Getty Images
特別なベテラン世代に頼らざるを得ない
2018年のワールドカップ・ロシア大会に続き、昨年のカタール大会も出場権を獲得できなかったチリ代表。2015年と2016年にはコパ・アメリカを制するなど完成度の高いフットボールを披露していた時期もあったのだが、ここ最近は元気がない。
理由の1つが主力のベテラン化だ。2010年代前半のチリはFWアレクシス・サンチェスやMFアルトゥーロ・ビダルを中心にタレントが揃っており、そうした実力者を中心にコパ・アメリカ連覇など好成績を残した。
だが、世代交代が進んでいない。思うように若手が育たず、チーム力を落としてしまったのだ。
その状況は現在も続いている。南米では2026年のワールドカップ出場権を懸けた南米予選がスタートしたが、チリ代表には今回もサンチェス(34)、ビダル(36)、DFガリー・メデル(36)、MFチャルレス・アランギス(34)ら一部のベテランが召集を受けており、このうち9日に行われた初戦のウルグアイ戦にはメデルとアランギスが先発出場。
試合途中からはビダルも出場しており、やはりチリにとってこの世代は特別なのだ。
一方で対戦したウルグアイは指揮官マルセロ・ビエルサの下で本格的な世代交代に動いており、今回はMFフェデリコ・バルベルデらのゴールでチリを3-1と撃破している。
チリはアウェイのウルグアイ戦に敗れたところから南米予選をスタートさせることになり、やはり現状は力が落ちていると考えるしかないか。
スペイン『as』によると、今回の敗北にチリ代表MFビダルは「今回の予選では、これまで以上にホームでの勝ち点が鍵となる。僕たちはすべての勝ち点を獲得するよう努力しなければならないし、そうすれば次のワールドカップに行くことができる」と前を向くが、今も30代半ばのベテラン選手たちがキーマンになっている状況には不安が残る。