バルセロナのレヴァンドフスキ photo/Getty Images
象徴的な選手になりきれない
現在ラ・リーガで勝ち点54の3位にとどまるバルセロナ。首位レアル・マドリードとは勝ち点「8」の差があり、まだ残り長いとはいえ、やや失敗のシーズンになろうとしている。
チームのエース格であるFWロベルト・レヴァンドフスキにとっても、あまり良いシーズンにはなっていない。今季はリーグ12ゴールを挙げており、チームの最多得点者ではあるものの、昨季23ゴールを挙げたペースから考えると失速していると言わざるを得ない。
直近3試合では4ゴールを決めているが、今季のバルセロナの元気のなさに釣られるように、今季全体では得点ペースを落としてしまっているレヴァンドフスキ。リオネル・メッシなきあと、バルサの象徴的な選手として獲得されたレヴァンドフスキだが、現在ではそのプロジェクトは破綻してしまっていると英『The Athletic』は指摘している。同メディアによれば、2年前にレヴァンドフスキを獲得したとき、クラブ幹部は次のように話していたという。
「多くの人がバルセロナにはフランチャイズとなる選手が必要だと考えている。シャツを販売するために頼りになる男は、チームのパブリックイメージを代表し、ファンをスタジアムに引き寄せる理由になる。心の底では、それがレヴァンドフスキと契約した背後にある理由だった」
クラブの顔となり、シャツを大量に売り上げる選手。かつてリオネル・メッシが担っていたその役割を、レヴァンドフスキに託そうとしたのだ。しかし今季の不調によって問題は拡大しはじめ、現在レヴァンドフスキはバルセロナの象徴というにはやや求心力に欠けた存在となってしまった。
結果的にレヴァンドフスキの獲得は大きな賭けであり、バルサは未だに報われていないと同メディアは指摘している。