ドイツ戦決勝弾のM・メリーノ、33年後の再生 同じスタジアム...の画像はこちら >>

劇的なタイミングで決まったメリーノの決勝点 photo/Getty Images

受け継がれたスピリット

延長119分、仲間を信じてクロスを呼び込んだ鮮やかなヘディングシュートだった。ミケル・メリーノが値千金の決勝弾で、開催国ドイツとの死闘に終止符を打ち、スベインをEURO2024の4強へ導いた。

「正直に言うと最初の2秒間はなにが起きたか分からなかった。たまたま決めたのは僕だったが、あれは全員で積み上げたゴールだった」。スタジアムは『これがサッカー』と言わんばかりに、歓声とため息に包まれた。

2020年にA代表デビューを果たした地、シュツットガルトでのEURO初ゴール。M・メリーノは駆け寄ってきたチームメートと喜びを分かち合った後、一人でコーナーフラッグへ向かい、その周りを一周。そして雄たけびを上げた。

これは1991年、当時オサスナに所属していた父のアンヘル・メリーノがUEFAカップのアウェイ、シュツットガルト戦で得点した際に見せたゴールパフォーマンスだった。ドイツメディア『sport1』などが伝えた。

父のゴールの映像を憧れの目で見て育ったのだろう。実際にどんないきさつがあったのかは想像しかできないが、父から息子へ受け継がれたスピリットも詰まっていたメリーノのゴールだった。スペイン代表の底力はどこまで甚深なのか。

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