劇的なタイミングで決まったメリーノの決勝点 photo/Getty Images
受け継がれたスピリット
延長119分、仲間を信じてクロスを呼び込んだ鮮やかなヘディングシュートだった。ミケル・メリーノが値千金の決勝弾で、開催国ドイツとの死闘に終止符を打ち、スベインをEURO2024の4強へ導いた。
2020年にA代表デビューを果たした地、シュツットガルトでのEURO初ゴール。M・メリーノは駆け寄ってきたチームメートと喜びを分かち合った後、一人でコーナーフラッグへ向かい、その周りを一周。そして雄たけびを上げた。
これは1991年、当時オサスナに所属していた父のアンヘル・メリーノがUEFAカップのアウェイ、シュツットガルト戦で得点した際に見せたゴールパフォーマンスだった。ドイツメディア『sport1』などが伝えた。
父のゴールの映像を憧れの目で見て育ったのだろう。実際にどんないきさつがあったのかは想像しかできないが、父から息子へ受け継がれたスピリットも詰まっていたメリーノのゴールだった。スペイン代表の底力はどこまで甚深なのか。