2006W杯を制したイタリア代表 photo/Getty Images
大会前は優勝候補ではなかったとも
現在イタリア代表は2大会続けてワールドカップ出場権を逃しており、世界的スターと呼べる選手も少なくなっているところがある。
そんな現在と比較すると、2006年のドイツ大会を制したアズーリは実に豪華だった。
そのチームでサイドバックを担ったジャンルカ・ザンブロッタも、当時の世代を代表するサイドバックの名手だった。今回ザンブロッタは『Passa dal BSMT』にて当時の優勝劇を振り返っているが、大会が始まる前は優勝候補ではなかったと語る。
「当時は我々が最強のチームというわけではなかった。ブラジル、フランス、ドイツが優勝候補に挙げられていたかな。当時は(カルチョポリの影響もあり)カンナバーロがキャプテン、ブッフォンが先発に入ることを批判する人さえいたんだ。でも我々には強いチームスピリットがあり、それが全てを変えた。信じられないほど素晴らしい道のりだったよ。決勝のフランス戦も相手の方が強いと思っていたけど、PK戦まで持ち込んで完璧なパフォーマンスを見せた」
ジネディーヌ・ジダンのいたフランス、ロナウド、アドリアーノ、カカー、ロナウジーニョのカルテットを中心としていた前回王者ブラジル、そして開催国ドイツと、確かにイタリアより評価の高いチームはいくつかあったかもしれない。しかしイタリアも相当のタレント集団であり、全く隙のないパーフェクトな戦いぶりだったと言えよう。