アーセナルを支えるライス photo/Getty Images
1stレグでは攻撃性、2ndレグでは守備力が目立った
チャンピオンズリーグ準々決勝でレアル・マドリードを2戦合計5-1で撃破し、ベスト4入りを決めたアーセナル。180分間を通して最高の働きを見せたのは、MFデクラン・ライスだ。
1stレグでは直接フリーキックから2ゴールを挙げたが、アウェイの2ndレグで目立ったのが守備の貢献度だ。元よりライスは守備的MFとしてファイトできる部分が評価されてきたが、その強みは今も変わらない。
1stレグを0-3で落としていたレアルは序盤から攻撃的に出てきたが、ライスがピンチの芽を摘み取るシーンが何度もあった。
そのパフォーマンスには多くのメディアから称賛の声が寄せられており、DAZNのアレックス・デ・リアノ記者は「本当に素晴らしい。彼はチーム最多となる4回のボールリカバリーを記録してマドリーをイライラさせ、攻撃面ではファイナルサードから脅威を与えた」と称賛。
スペイン『SPORT』のヘルマン・ボナ記者は「彼はどこにでもいる!彼こそこのゲームのMVPにふさわしい」と驚いている。インターセプトも5本記録し、2回のタックル、2回のブロックと、世界最高のセントラルMFと言っていい働きだ。
敵地ベルナベウでは相手サポーターの怒号に近い歓声も凄かったが、ライスを含めアーセナルの選手たちは落ち着いていた。ミスから1失点は喫したものの、あのレアル攻撃陣にほとんど決定機を与えなかった守備は見事と言うしかない。中盤ではライスの動きが効いており、危険なスペースを埋めるのが上手い。危機察知力に加え、デュエルにも強さがある。
この180分間にライスの魅力が詰まっており、攻守両面でワールドクラスのパフォーマンスを見せてくれた。