ブラジル代表でW杯も制したロナウド photo/Getty Images
得点数ではC・ロナウドが圧倒的だが
今もサウジアラビアのアル・ナスルでゴールを量産し、前人未到のキャリア1000ゴールの夢へ突き進んでいるFWクリスティアーノ・ロナウド。
バロンドールを5度受賞し、マンチェスター・ユナイテッドとレアル・マドリードで合わせてチャンピオンズリーグを5回制するなど、そのキャリアは文句なしだ。
ただ、ロナウドと聞けばブラジルの元祖怪物FWの方を思い出すというサッカーファンも少なくないだろう。決めてきたゴールの数ではクリスティアーノの方が圧倒的に上だが、バルセロナやインテル、レアルなどで活躍した元ブラジル代表FWロナウドの最大瞬間風速は凄まじいものがあった。
現役時代にレアルやローマ、マラガなどでプレイしたブラジル人FWジュリオ・バチスタも、元祖怪物の方を支持する人物の1人だ。バチスタはクリスティアーノと元祖怪物どちらが凄いかと問われ、元祖怪物を選んでいる。
「両選手とも活躍した時期は違うけど、特別な存在だよね。もちろんキャリアの長さという点において、クリスティアーノに異論はない。しかしクオリティという点においては、怪我をする前のブラジルのロナウドほどの選手は見たことがない。彼のプレイは本当に狂気じみていたよ。同じブラジル人として彼に敬意を表する」(『FootItalia』より)。
クリスティアーノが怪我知らずな鉄人プレイヤーなのに対し、元祖怪物は度重なる怪我に襲われた。私生活から徹底的にコンディションを管理するクリスティアーノの姿勢も見事であり、クリスティアーノが全サッカー選手の意識を変えたのは間違いない。
一方の元祖怪物は体重管理など苦労していたところもあるが、それでも怪我をする前のパフォーマンスは『天才』との表現がピッタリだった。若き日のロナウドの衝撃が忘れられないサッカーファンは多いはずで、ゴールやタイトルの数では語れない魅力が元祖怪物にはある。