バルセロナのラミン・ヤマル photo/Getty Images
幹部をスペインに派遣
4月30日(現地時間)に行われたインテル・ミラノとのUEFAチャンピオンズリーグ(CL)準決勝1stレグで、バルセロナのラミン・ヤマルは24分に相手選手数人に囲まれた状態から左足を振り抜いてシュートを決め、その類まれな才能を改めて世界に見せつけた。
試合後に敵将のシモーネ・インザーギ監督をして「50年に一人の才能」と言わしめたヤマル。
ドイツ紙『Sport Bild』によれば、2022年2月13日にバイエルンは当時スポーツディレクターを務めていたハサン・サリハミジッチ氏、同じくテクニカルダイレクターだったマルコ・ネッペ氏をスペインに派遣。両氏はマドリード市内のホテルでヤマルの代理人イバン・デラペーニャ氏と接触し、当時14歳だったヤマルの移籍の可能性を探っていたという。
現在バイエルンからレアル・バジャドリードにレンタル移籍中のアダム・アズノウ、さらにバイエルンのセカンドチームに所属しているハビエル・フェルナンデスなど、バイエルンはこれまでもバルセロナの下部組織から選手を引き抜いていたため、同じ方針のもとでヤマルの獲得も狙っていた。しかし、デラペーニャ氏との会談の中でサリハミジッチ氏とネッペ氏は、バルセロナがヤマルだけは絶対に移籍させない方針であることを伝えられ、獲得を断念したと『Sport Bild』は伝えている。
選手の市場価値を独自に算出しているドイツメディア『Transfermarkt』によれば、現在のヤマルの市場価値は1億8000万ユーロ(約295億5000万円)。最早どのクラブも手が出ない存在となっているが、3年前にバイエルンが交渉に成功していれば、彼はジャマル・ムシアラやハリー・ケインらとともにブンデスリーガでプレイしていたかもしれない。