選手たちに指示を出すトップメラー(左) photo/Getty Images
昨季を上回る3位フィニッシュ
ブンデスリーガ最終節でフライブルクを3-1と撃破し、3位フィニッシュを決めたフランクフルト。来季のチャンピオンズリーグ出場権も獲得する大成功のシーズンだ。
ブンデスリーガ公式が絶賛するのは、2023年よりチームを指揮するディノ・トップメラーだ。
トップメラーはライプツィヒ、バイエルンでアシスタントコーチを務めてきた人物だが、ドイツ1部のクラブで指揮官を務めたことはなかった。しかしフランクフルトは当時42歳と若かったトップメラーに目をつけ、指揮官として招聘した。ここまでの仕事ぶりを見れば、この招聘が大成功だったことが分かる。
絶賛される理由の1つに、主力の退団に対応する力だ。2023年夏には大黒柱だったFWランダル・コロ・ムアニをパリ・サンジェルマンに引き抜かれ、他にもMFイェスパー・リンドストロム、MF鎌田大地も手放した。
昨夏もDFウィリアム・パチョがPSGへ向かい、今冬には攻撃の要だったFWオマル・マルムシュをマンチェスター・シティに引き抜かれている。
特に今季途中にマルムシュを手放すのは痛手だったはずだが、最終的にフランクフルトは昨季の6位を上回る3位フィニッシュを果たした。
もちろん後釜となる新戦力を見つけてくるスカウト陣の貢献も大きく、フランクフルトはクラブで育った選手を高値で売却し、なおかつリーグ上位に食い込むというモデルを上手く機能させている。
クラブはトップメラーとの契約を2028年まで延長しているが、当然の判断だろう。今夏の補強次第では2シーズン続けてのトップ4入りも見えてくるはずで、フランクフルトはクラブ史に残る特別な時間を過ごしている。
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