タイの観衆の心を掴んだ与座 (写真:本人インスタグラムより)
重たい蹴りの雨あられ
5月23日、タイ・バンコクのルンピニースタジアムで「ONEフライデーファイツ109」が開催され、元K-1ライト級王者・与座優貴がエルブルース・オスマノフと対戦し、判定3-0でONEデビュー戦を勝利で飾った。
バンタム級キックボクシングワンマッチで行われたこの試合。
与座は1Rから空手仕込みの強烈な蹴りを主体に攻め立てる。ローキックとカーフキックを内外と何発も打ち込み、相手を勢いで転ばす場面もあった。2Rはさらにプレッシャーを強めて、ミドルやハイも打ち分け手数で勝る。ラウンド終了間際には2度のローキックで再度転ばし、明らかに試合を有利に進める。
3Rも与座の勢いは止まらない。無尽蔵のスタミナで終始蹴りを出し続ける。前蹴りでアゴを捉え、胴回し回転蹴りを繰り出す余裕も。ただKO勝利とはいかず、判定に持ち越し。与座はジャッジ3人の支持を得て勝ちなのりを受けると、リング中央で感情を爆発させた。
勝利インタビューで与座は「夢を見ていたONEの舞台で勝てて、本当にうれしい」と喜びを語ると、リングアナから「なんでバンテージを巻かないのか?」との質問。指摘通り、試合が終わったばかりの与座は素手。与座はK-1時代からバンテージを巻かないことは知られていたが、彼は「アイムクレイジー」と英語でリアクションして会場を沸かせた。
続けて「戦うことが好きで、ぶっとんでいるのでバンテージはいらないんです」と理由を明かした。
空手仕込みの鋼の肉体で相手を圧倒した与座。セコンドに立った同門の武尊や野杁正明も彼の勝利に笑顔を見せた。
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