なぜ沈んだのか
F1第9戦スペインGP予選で、角田裕毅がまさかのQ1最下位敗退という結果に終わった。舞台はバルセロナ・カタルーニャ・サーキット。
テクニカルコースで、角田は1分13秒385を記録したが、首位マクラーレンのオスカー・ピアストリとは0.834秒差。この差は短い周回の中では致命的であり、20台中20位という厳しい結果となった。
今回の予選で角田は2セットのソフトタイヤを投入し、全力でタイムアタックを試みた。しかし、結果は最下位。マシンの競争力不足は明白であった。
その背景には、開発面での不運がある。角田は2戦前のエミリア・ロマーニャGPで導入されたばかりの新型フロアを破損。その後、旧型のフロアを使用せざるを得なくなっており、マシンのパフォーマンスは低下したままだ。レッドブルのモータースポーツ・アドバイザーであるヘルムート・マルコ氏によれば、今回のスペインGPでも角田のマシンに新型フロアは装着されていなかったという。
ここ数戦で見せていた鋭さは影を潜め、今季ワーストの結果に沈んだ角田。マシンのアップデートの恩恵を受けられない状況で、ドライバーとしての限界に挑むレースが続いている。次戦以降で巻き返すには、技術部門の早急な対応とアップグレードが不可欠となるだろう。
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