PSGでCLを制したマルキーニョス photo/Getty Images
今のブラジルはスーパースター集団というわけではない
一時はリーグフェーズで敗退かと思われたが、そこから見事チームを立て直し、今季のチャンピオンズリーグを制したパリ・サンジェルマン。
昨夏にスーパースターのキリアン・ムバッペを手放したものの、今季のPSGはチーム全員のハードワークでスーパースター・ムバッペの穴を埋めたのだ。
それを最終ラインから支えたチームリーダーがブラジル代表DFマルキーニョスだ。若手も多いチームでマルキーニョスは絶対のリーダーだが、今季のPSGのストーリーは今のブラジル代表にも通ずるところがあるかもしれない。
ブラジルは2022ワールドカップ後から苦しい時期を過ごしており、2026ワールドカップ南米予選でもギリギリの戦いが続いている。チームは指揮官に名将カルロ・アンチェロッティを迎えることになったが、今のセレソンは昔ほどのスター集団というわけではない。今季のPSGと同様にチーム全員のハードワークが必要となってくるはずで、マルキーニョスも来年のワールドカップへPSGと同じことをしたいと意気込む。
「PSGでは、状況があっという間に変わることを実感した。ダイナミクス、エネルギー、あらゆる面でね。選手全員が王者になるために全力を尽くしたんだ。ブラジル代表でもそうなることを願っている。アンチェロッティ監督とは少ししか話していないけど、すでに明確なゲームプランを示してくれている。監督ほどの経験値があれば、チームへの適応も早いだろうね。
ロナウドやロナウジーニョ、カカーらがいた時とは異なり、今のセレソンはスター任せのサッカーはできない。ネイマールの状態もなかなか上がってこないだけに、来年のワールドカップもネイマール不在での戦いとなる可能性もある。ヴィニシウス・ジュニオールら実力のある選手はいるが、決して優勝候補というわけではない。ワールドカップの頂点に立つには、全員が攻守に走り回るしかないだろう。