チェルシーのクリストファー・エンクンク photo/Getty Images
クラブと代理人の協議で状況一変
バイエルン・ミュンヘンは、クリストファー・エンクンクを今年夏の移籍市場で獲得するためにチェルシーとの交渉を数カ月前から重ねていた。既にエンクンク本人とは移籍について個人合意に達し、チェルシーもエンクンクの移籍を容認する姿勢を示していたことから、クラブ間交渉は比較的容易に成立するものと見られていた。
しかし、ドイツ紙『Bild』によれば、チェルシーの関係者とエンクンクの代理人であるピニ・ザハヴィ氏が17日(現地時間)に協議し、エンクンクが少なくともあと1年はチェルシーに残留することが決まったという。
チェルシーが方針を一転させた理由については明らかにされていないが、あくまでも期限付き移籍での加入を望むバイエルンに対してチェルシーは完全移籍を主張していたことから、交渉を重ねても妥協点を見出せなかったことが原因ではないかと『Bild』は予想している。
バイエルンは今夏の補強の目玉としてシュツットガルトのニック・ヴォルテマーデを狙っていたが、こちらは移籍金をめぐる交渉が難航。シュツットガルトのアレクサンダー・ヴェールレ会長が「彼は来季もうちでプレイする」と発言するなど、獲得成功の確率は非常に低くなりつつある。
こうした状況に加えてエンクンクも来ないとなれば、今夏の攻撃陣の補強はルイス・ディアスのみとなり、ブンデスリーガに加えてUEFAチャンピオンズリーグでの優勝もめざすバイエルンにとっては大きな痛手となるだろう。