バルセロナでプレイするベルナル photo/Getty Images
再起を誓う18歳
マルク・ベルナルは若いキャリアの中でアスリートが経験する最も困難な時間を乗り越えようとしている。昨シーズン、FCバルセロナの18歳は開幕前からデータ上の年齢を疑いたくなるほどの落ち着きとIQの高さを秘めたプレイを披露し、バルセロナの中盤という世界で最も過酷といえるポジション争いに身を投じようとしていた。
しかし、開幕からわずか3試合で左膝の前十字靱帯断裂という大怪我を負い苦しい時間を過ごすことになってしまった。『Diari Ara』紙の取材に応えたベルナルは「最初の夜が一番苦しかった。そしてその後の難しい時間はとても長く、手術後は歩くことも何もできず、服を着ることさえ一人ではでき無かった。本当に辛い1ヶ月半だったよ」と振り返る。
それでも苦しいリハビリを乗り越え、9月に完治を認められたベルナルは「ケガはもう過去のものだ。プレイ中は気にしない」と力強く語り、またサポートをしてくれた仲間たちへ感謝の言葉を述べている。とりわけ右膝前十字靱帯完全断裂という大怪我から乗り越えた経験を持つガビの励ましが大きかったようだ。
「ガビは『最初は大変だろうけど、ピッチでボールを使った練習をすれば、また元気になれる』と言ってくれた。そしてそれはまさにその通りだったんだ」
加えて、監督のハンジ・フリックが個人的な訪問に来たこと、選手としてだけではなく、18歳の青年としても成長と回復に助けになろうと関心を向けていたことに感謝している。
現在、バルセロナはチャンピオンズリーグではパリ・サンジェルマン、リーグ戦ではセビージャに敗れ、チームに暗雲が立ち込めている状況。それでもベルナルは「誰にでも悪い日はあるもの。この中断(代表ウィーク)は少しリラックスするのに良い時間だった。
チームは怪我人続出の中で連敗中だが、怪我から戻ったベルナルはチームの調子を上向かせる存在となるため尽力するだろう。