道脇は数字にこだわって! 小倉は“ファジの未来”

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福岡に完全移籍した道脇はトップ、シャドーでプレイできるので、出番が多くなりそう Photo/Getty Images

 Jリーグの特別大会である百年構想リーグが開幕しました。昇格、降格がないおそらく一度きりの短期リーグで、年齢に関係なくいろいろな選手にチャンスが来ると思います。開幕戦では福島に完全移籍したカズさん(三浦知良)がスタメンを飾りました。

FC東京では長友佑都が相変わらずのパフォーマンスを披露しました。さっそくPK戦もありました。百年構想リーグは、みなさんに楽しいと感じてもらえるリーグになりそうです。

 各クラブがこのハーフシーズンをどう色濃く戦い、8月の新シーズン開幕を迎えるか。結果を追求するなか、様々なチャレンジをしてくると思います。経験豊富な選手に、若い選手たち。新監督もいます。多くのことが気になりますが、ここでは私が個人的に厳選した4人の選手とひとりの監督について取り上げたいと思います。

 道脇豊(福岡)は各世代の代表で活躍してきたストライカーで、2023年のU-17W杯に出場していますし、先日開催されたU-23アジアカップの優勝メンバーでもあります。高さと強さがあり、熊本の下部組織からトップに昇格し、その後にベルギーのベフェレンへ期限付き移籍しました。しかし、結果が出ずに戻ることになり、福岡へ完全移籍となりました。

 こうした流れを考えると、期するものがあると思います。
少し伸び悩んでいるのかなとも感じますが、間違いなくもっとできます。新天地である福岡でどれだけ自分の色を出せるか、と言うか日本サッカーのためにも出さないとダメです。開幕戦では後半途中から交代出場しています。1トップだけではなく、シャドーでもプレイできるので多くの出場機会があるでしょう。道脇豊には数字(=得点)にこだわってプレイしてほしいです。

 小倉幸成(岡山)は鹿島ジュニアユースだった中三のころから知っていますが、注目せざる得ない強気な選手です。百年構想リーグでは開幕スタメンを飾り、堂々とプレイしていました。対人プレイに強いボランチで、キックの質が高くプレースキックを任されていました。U-23アジアカップの決勝でも2発決めていましたが、ミドルシュートの精度も高い得点力もある“ファジの未来”です。

 岡山の木山隆之監督は若い選手の力を引き出すのがうまく、一昨年は佐野航大、昨年は佐藤龍之介などがノビノビとプレイしていました。若手が育つ流れに乗って、小倉幸成がどんなパフォーマンスをみせてくれるか。これはちょっと楽しみでしかないです。

 

“違い”を作れる石井 マギーは力強さがある

[名良橋晃]百年構想リーグが開幕 道脇(福岡)、小倉(岡山)など名良橋が注目する選手とは⁉

湘南の石井(右)は2種登録で高2からトップで出場していた Photo/Getty Images

 石井久継(湘南)は中盤のいろいろなポジションでプレイできるタイプで、開幕戦では[4-1-2-3]のシステムのなかインサイドハーフを務めました。もともとは岡山県出身で、ジュニアユースから湘南に加わり、U-15、U-18で成長を続けてきました。高校2年生で2種登録された有望株で、すでにJ1出場31試合を誇る20歳です。各世代の代表にも選出され、2025年U-20W杯も経験しています。

 湘南は得点源だった鈴木章斗が広島に完全移籍しました。“違い”を作れる石井久継には得点にからむ仕事が期待されるなか、開幕戦ではゴールにつながるシュートを放ち、1アシストを記録しています。引き続き、数字(=得点)にこだわってプレイしてほしいです。

 マギージェラニー蓮(大宮)は琉球から大宮に完全移籍した17歳のストライカーで、2025年U-17W杯に出場してラウンド16の北朝鮮戦でゴールも決めています。力強さ、迫力があり、スピードもあります。日本サッカー協会の短期留学プロジェクトでアヤックスの練習に参加していたため開幕戦にはメンバー入りしていませんでしたが、大宮は若い選手が多く、今後ピッチに立つ機会が必ずあると思います。

 機動力があり、前から献身的な守備をみせるマギージェラニー蓮のプレイスタイルは大宮に合っていると思います。ギラギラした感じもあり、勢いがあるなと感じます。

杉本健勇やオリオラ・サンデーとも共存できると思うので、大宮でデビューするのが楽しみです。

 最後に、はじめてJリーグで監督を務める槙野智章(藤枝)もここで取り上げさせてください。初年度に結果を出すのはなかなか難しいと思いますが、チームを強くしたいという熱量や情熱を誰よりも持っている指揮官です。新世代の指導者として、Jリーグに“風”を巻き起こしてほしいです。開幕戦は敗れましたが、私は期待しかしていないです。

 藤枝のコーチングスタッフは槙野智章監督を筆頭に、太田吉彰ヘッドコーチ、杉浦大輔コーチ(現名古屋ペトロヴィッチ監督の元通訳)、枝村匠馬コーチなどフレッシュな構成となっています。百年構想リーグを通じて、チームがどう進化していくのか。8月の開幕に向けてどう仕上がっていくのか。プレッシャーはあると思いますが、監督の世代交代という意味でも、個人的に成功してほしいと思っています。

構成/飯塚 健司

※電子マガジンtheWORLD314号、2月15日配信の記事より転載

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