(左から)潮紗理菜、寺島拓篤さん、遠山大輔
◆「自分としては“普通の声”」
潮:寺島拓篤さんは2005年にテレビアニメ「創聖のアクエリオン」のアポロ役で声優デビュー。そこから人気アニメ作品の主役をはじめ、数多くのアニメやゲームの声優を担当されています。そして、2012年にアーティストデビュー果たし、数々の人気楽曲をリリース。ソロ名義の楽曲の作詞は、すべて寺島さんが担当されています。2022年にはアーティストデビュー10周年。昨年2024年に声優デビュー20周年を迎えられました。
遠山:曲を聴かせてもらっていると、めちゃくちゃ主人公の声質というか、かっこいい声だなと感じて。
寺島:いやぁ、ありがとうございます。
遠山:ご自身の声については、どのように思われています?
寺島:役を重ねていくうちに“声が洗練されていってるな”という実感はあるんですけど、声優界をみると、明らかにいい声の人とか、明らかにすごい声の人がごまんといるので、自分としては“普通の声”っていつも思っているんですよ。
遠山:では、歌を歌うときに意識されていることはありますか?
寺島:基本的に楽曲に寄り添うことだけしか意識していなくて、“明るい曲だからちょっと口角を上げたほうがいいかな”とかは考えますが、(曲に合わせて)声をつくるっていうのは、自分の歌ではしないです。逆に、キャラクターの歌を歌うときはすごくあります。
◆新曲「more than W」にはある悩みが…
潮:寺島拓篤さんは8月27日(水)に12枚目のシングル「more than W」がリリース。
遠山:タイアップ曲を作詞するときに、例えば、作品のストーリーや台本を読んで映像が浮かんできたり、主人公の気持ちを抽出したり、曲によって作り方が違うと思いますが、今回はどうでしたか?
寺島:今回は「作品に出てくる双子の姉妹をモチーフに描いてください」と(アニメ制作サイドから)言われて、“双子の姉妹かぁ、おじさんだけど大丈夫かな?”っていう壁がまずありました(笑)。
あとは、おじさんが歌ってもおかしくないように(詩を)文章チックにするかとか、言葉の硬さを意識して作ってみたりして。それで、最初に見えたのは(双子の)2人の視点でどう見えているのか。この作品で描かれる世界をナマで生きている彼女たちには、どういう世界が見えているのかをまずイメージしましたね。
遠山:は~! そこを突き詰めていって言葉が生まれてくると。
寺島:はい、探っていくと(彼女たちの)大事にしているものが分かってくるんですよね。そして、その大事なものをどんな言葉で表現されているのか、されていなかったら、“僕はなんて表現するのか?”ということを彼女たちの気持ちを考えながら深掘りしていく作業ですね。
潮:先ほど、寺島さんが「楽曲に寄り添うことだけを考えている」とおっしゃっていましたが、この歌にも全部込められているんだなって改めて感じました。
寺島:今回はだいぶ寄り添いましたね。いつも、作品を離れたときに“(ライブなどで)どうやって歌おうか?”っていうのが悩みでもあるので、だいたい作品から離れても成立するように考えて作っているんですけど、今回はだいぶ作品寄りに作ってしまったので、ライブのときにどうしようかなっていうのが今の悩みです(苦笑)。
次回8月23日(土)の放送は、ELLEGARDENの細美武士(ほそみ・たけし)さんをゲストに迎えてお届けします。
<番組概要>
番組名:JA全農 COUNTDOWN JAPAN
放送エリア:TOKYO FMをはじめとする、JFN全国38局ネット
放送日時:毎週土曜 13:00~13:53
パーソナリティ:遠山大輔(グランジ)、潮紗理菜
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/countdownjapan/
番組公式X:@JA_CDJ