4月も、もう目の前です。「新年度こそは株式投資」とお考えの方もいるかと思います。
■発注方式には指値と成行がある
指値というのは自分がいくらで買うのか、また売るのかを決める方式です。一方で、成行(なりゆき)というのは値段を指定しないで、その時の市場価格で売買する注文方式です。
株式投資ははじめて、という人は、「市場価格で買えればいいや」とか「市場価格で売れればいいや」と考えがちです。
しかし、株式投資では株初心者こそ「いくらで買うのか」また「いくらで売るのか」というのをしっかりと決めることが重要です。
■株価の割高・割安を見極める
上場している銘柄の株価は日々動いていますが、割高と割安を見極める指標があります。その見極めがプロ投資家とよばれる機関投資家でも難しいのですが、個人投資家も同じ目線で株価を評価してやる必要があります。
また、いくらで買うのか、売るのかを決めるのがバリュエーションと呼ばれる株価評価手法です。通常ですとPERやPBRを使い、プロ投資家であれば、CFROIなどを活用して適正株価を計算したりします。
もちろんそうした株価が必ずしも正しいということにはなりませんが、現在つけている株価に対して、自分では「いくらなら株を買えるのか」「いくらなら株を売るのか」を判断する目安とすることができます。そうした訓練をするためにも、株は成行ではなく指値で注文するのがおススメです。
■大暴落時は成行も仕方がないケースも
とはいえ、業績下方修正や株式市場の調整などで、自分が持っている株価が大暴落している状況で「一度、株式を売却して現金にしておきたい」というケースもあるでしょう。その場合には、成行で売りに出さないと現金化ができないことがあります。
また、ストップ安の場合には比例配分となり、想定したように株を売却できないこともあります。
■大暴落時でも慌てないために
洗練された投資家は、そうした暴落時にはいつもよりも株を安く仕込むことができるので、「よい投資機会が来た」ということで、それまで以上のポジションを作りに行くことがあります。長期投資の醍醐味はそうした大暴落時です。世界でも著名な投資家ウォーレン・バフェットが得意とする投資スタイルです。このように、緊急時に現金化する必要がある場合を除いては、指値で注文することを目指しましょう。