「定年後の生活を見据えて、老後資金を貯めておきたい」と考える一方で、「なにから始めたらいいのか分からない」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。ゴールまでの期間が長ければ長いほど、「まだ焦る必要はない」と先延ばしにしてしまうこともあるでしょう。



しかし、老後生活までのカウントダウンはすでに始まっています。「もっと早いうちから貯めておけば…」と後悔しないためにも、老後資金を貯めるためのヒントをお伝えしましょう!



■まず初めに取り組みたいこと



老後資金を貯める道のりは、想像以上に長く険しいもの。途中で投げ出さないためにも、貯金のモチベーションを高めておきましょう。



そのためには、まず老後の生活ビジョンを想像するのがおすすめです。老後までに結婚をしているのか、子どもは何人育てるのか、いつか海外で過ごしてみたいのか、マイホームを購入したいのか…。このように、あなたの今後の人生を具体的に考えてみましょう。



ポイントは、自分の理想を詰め込むこと。老後は海外に移住したい、勉強をやり直したい、旅行を満喫したいなど、夢や目標を盛り込んだイメージをしておきましょう。「その夢を実現するにはいくらかかるのか」といった感覚を掴めるだけでなく、「この夢をかなえるためにも頑張ろう」と貯金のエンジンがかかるはずですよ。



■老後資金を貯めるまでのステップ



貯蓄に対するモチベーションが高まったら、老後資金を貯める取り組みを始めてみましょう。次のステップで進めていくとスムーズですよ。



ステップ1 目標金額を設定する

まずは定年退職を迎えるまでに貯めておきたい金額を決めましょう。その金額と定年までの年数をあわせて考えると、今後の貯蓄のペースが掴めます。



ステップ2 実際に貯蓄できる金額を計算する

目標となる貯蓄のペースが分かったら、実際にその計画が進められるのかを確認しておきましょう。毎月の収入をもとに、貯蓄に充てられる金額を計算します。共働きの場合、それぞれが出せる金額も話し合っておきましょう。



ステップ3 夫婦で定期的に話し合う

貯蓄に取り組み始めたら、定期的な見直しをするのも大切です。1週間や1カ月に1度の頻度で、夫婦がお金について話し合う機会を設けましょう。積極的に参加できるよう、明るい雰囲気になるように努めてくださいね。



■長続きしない理由は「頑張りすぎ」かも



本気で貯蓄しようと思っているのに、なぜか途中で断念してしまう…。そのような場合は、「徹底的に貯金しないと」と頑張りすぎているのかもしれません。意欲が高いのはいいことですが、結果的に長続きしなければ意味がありませんよね。



まずは目標を見直し、現実的でない金額を目指していないかをチェックしてみましょう。とりあえず「1年間で100万円貯める」と決めたものの、1カ月で8万円以上も貯金するなんて無理だった…なんてケースも珍しくありません。



目標を変えない場合は、ペース配分を修正するのもいいでしょう。先ほどのケースだと、「毎月8万円以上も貯金するのは厳しいので、年2回のボーナスから50万円ずつ貯金に充てる」と変更するという手もあります。

貯金がうまくいかないときは、今の状況にあった方法を探してみてくださいね。



■まとめ



老後資金を貯める際に大切なのは、「臨機応変に対応すること」です。老後の生活ビジョンや家族構成、適切な貯金のペースなどは人によってさまざま。自分に合った目標や計画を立てて、無理のないように取り組んでいきましょう。



「ちょっと厳しいかも」と感じたら、一旦立ち止まっても問題ありません。「これなら続けられる」と思えるペースで貯蓄してくださいね。



【ご参考】貯蓄とは
総務省の「家計調査報告」[貯蓄・負債編]によると、貯蓄とは、ゆうちょ銀行、郵便貯金・簡易生命保険管理機構(旧郵政公社)、銀行及びその他の金融機関(普通銀行等)への預貯金、生命保険及び積立型損害保険の掛金(加入してからの掛金の払込総額)並びに株式、債券、投資信託、金銭信託などの有価証券(株式及び投資信託については調査時点の時価、債券及び貸付信託・金銭信託については額面)といった金融機関への貯蓄と、社内預金、勤め先の共済組合などの金融機関外への貯蓄の合計をいいます。



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