新型コロナウイルスの感染が続き、人の移動と経済活動が止まっている「コロナ時代」。現在もすでに営業ができない業種や職業の人たちからはこれ以上堪え切れないという悲鳴に近い声も出ていますが、経済や雇用はどのようになっていくのでしょうか。
■コロナ時代は消費危機、リーマンは金融危機
リーマンショックは金融危機であり、必ずしもすべての業種や仕事に影響はしなかったといえます。金融機関におけるリストラは当然としても、すべての産業でリストラがあったという話ではありません。
しかし、今回は世界の人がみな危機に直面しており、「危機」の関係者が多いことが特徴的です。その意味では、コロナショックからのコロナ不況はリーマンショック後の不況より程度がひどいという予想もあります。
このような前提に立てば、今後は幅広い業種で仕事を失う可能性もあります。もっとも、現在、金融機関は大丈夫と考えている人も多いですが、今後、貸出先の返済が滞れば、それらは不良債権化するわけで、金融機関も安泰というわけでは決してありません。
■リーマンショックで失業率が高くなった産業とは
労働政策研究・研修機構「ユースフル労働統計2019」( https://www.jil.go.jp/kokunai/statistics/kako/2019/documents/useful2019_07_p55-112.pdf )によれば、以下の通りです。2008年から2009年の失業率を見ていきます。
以下には、2008年失業率(%)=>2009年失業率(%)、変化率(%ポイント)
- 建設業:2.9%=>3.8%、+0.9%
- 製造業:2.2%=>3.7%、+1.5%
- 情報通信業:2.3%=>3.4%、+1.1%
- 運輸業、郵便業:2.7=>3.0%、+0.3%
- 卸売業、小売業:2.8=>3.2%、+0.4%
- 金融業、保険業:2.0=>3.1%、+0.9%
- 不動産業、物品賃貸業:3.0=>3.1%、+0.1%
- 学術研究、専門・技術サービス業:2.0=>3.3%、+1.3%
- 宿泊業、飲食サービス業:3.5%=>3.5%、+0.0%
- 生活関連サービス業、娯楽業:2.8%=>3.2%、+0.4%
- 教育、学習支援業:0.8%=>1.1%、+0.3%
- 医療、福祉:1.6%=>1.8%、+0.2%
- サービス業(他に分類されないもの):4.3=>8.1%、+3.8%
こうしてみると、リーマンショックの影響でもっとも失業率が高くなった産業は、サービス業でした。次いで製造業、さらには学術、専門・技術サービス業、情報通信業でした。
そもそもは金融危機であるリーマンショックですが、結果として失業率が高くなった職業はサービス業や製造業であったというのが特徴といえるでしょう。
また、専門性の高い産業やIT産業も失業率が上がったのが特徴的です。金融業や保険業の失業率が上昇しているのですが、そこまで目立っていないというのも意外感はあります。
■リーマンショックで失業率が上昇した職業とは
では、リーマンショック後に職業別に失業率がどうなったのかを見ていきましょう。
以下には、2008年失業率(%)=>2009年失業率(%)、変化率(%ポイント)
- 専門的・技術的職業従事者:1.3%=>1.9%、+0.6%
- 管理的職業従事者:0.6%=>1.2%、+0.6%
- 事務従事者:2.4%=>2.9%、+0.5%
- 販売従事者:3.2%=>4.1%、+0.9%
- 保安職業、サービス職業従事者:2.6%=>3.0%、+0.4%
- 運輸・通信従事者:3.1%=>3.6%、+0.5%
- 製造・製作・機械運転及び建設作業者:2.9%=>5.1%、+2.2%
- 労務作業者:3.0%=>3.6%、+0.6%
職業別にみると製造関連の職業の失業率がもっとも上昇しています。次いで多いのが販売従事者です。
■コロナ時代に失業率はどうなっていくのか
各産業ごとに簡単に現状と印象を付け加えます。
- 建設業:建設作業そのものが止まっているケースもある
- 製造業:生産ラインが止まっている、製造してもリアルの販売チャネルも止まっている
- 情報通信業:在宅勤務などの推奨でインターネットはより活用されている。活況
- 運輸業、郵便業:在宅比率が上がりECがさらに利用され忙しい
- 卸売業、小売業:リアル店舗を持つ小売店は店舗もあけられない状況もあり、厳しい
- 金融業、保険業:店頭での接客が難しくなり、融資先なども今後状況は悪化していく可能性大
- 不動産業、物品賃貸業:テナントの賃料不払い、オフィス需要が減少など見通し暗い
- 学術研究、専門・技術サービス業:スポンサーやクライアントの予算次第。リーマンショック時は失業率上昇
- 宿泊業、飲食サービス業:営業そのものができていない事業者が多い
- 生活関連サービス業、娯楽業:生活インフラの場合は営業できているが、娯楽系は厳しい
- 教育、学習支援業:塾などもオンライン化が必須。大きく事業モデルの転換迫られる
- 医療、福祉:医療系は忙しい
- サービス業(他に分類されないもの):リアルの接客を必要とする業種は厳しい
こう見ると、今回の場合には、ほとんどといっていいくらい幅広い産業で影響を受けてしまいます。
では、元気がある産業といえばどこになるのでしょうか。
インターネットやそのサービスに付随する運輸業などではないでしょうか。これも、現時点での生活の状況を考えると致し方ないということであって、本質的に産業構造が変わったとは言い切れません。
医療系も現在必要はされていますが、非常にひっ迫しているのが実情でビジネスとして経営者がコントロールできているかというのは疑問が残ります。
脚注
失業率の算出方法
失業率=「前職の産業(職業)が当該産業(当該職業)である離職失業者数(過去 3 年以内に離職)」÷「当該産業(職業)の雇用者数+前職の産業(職業)が当該産業(当該職業)である離職失業者数(過去 3 年以内に離職)」×100
参考文献(References)
- 労働政策研究・研修機構「ユースフル労働統計2019」( https://www.jil.go.jp/kokunai/statistics/kako/2019/documents/useful2019_07_p55-112.pdf )
- 総務省「労働力調査(詳細集計)」、「労働力調査(基本集計)」

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