多くの方が憧れる「お金持ち」。ただ憧れるだけでなく、「お金持ちに近付きたい」と願う方もいるでしょう。



筆者は以前証券会社に勤務し、お金持ちと呼ばれる方々の資産運用を行ってきましたが、彼らには共通するポイントがあると感じていました。



そしてその共通点は私たちとかけ離れたものではなく、取り入れられる部分もあるのです。



今回は、証券会社勤務時代に出会ったお金持ちの共通点をご紹介します。



【注目記事】つみたてNISAやiDeCo「はじめる前に気付いておけば良かったこと」4選( https://limo.media/articles/-/28182 )



■日本にはどれくらいの富裕層がいるのか



お金持ちといっても、なかなかイメージがつきにくいもの。まずは野村総合研究所の資料より、お金持ちの定義を確認しましょう。

元証券会社社員が見た「お金持ちに共通するポイント3選」富裕層の世帯数や資産額はどれくらい?



出典:野村総合研究所

上記の「純金融資産保有額」とは、預貯金、株式、債券、投資信託、一時払い生命保険や年金保険などの世帯として保有する金融資産の合計額から、負債を差し引いた金額のこと。



一般的な「マス層(3000万円未満)」は、4215.7万世帯で656兆円です。



一方で、「富裕層(1億円以上5億円未満)」は124.0万世帯で236兆円。「超富裕層(5億円以上)」と合わせると、132.7万世帯で333兆円の資産を保有しています。



超富裕層と富裕層はかなりの少数派ですが、マス層のおよそ半分もの資産を保有していることが分かります。



彼らに共通するポイントは主に3つあります。



■アンテナを広く、かつ持続的に張っている



富裕層とお話していると、そのアンテナの張り方の広さに驚きます。



最新の経済や世界情勢についてはもちろんのことながら、最新家電や話題のお店、SNSなど幅広くアンテナを張っています。中には面白いと思えば自ら行ってみたり、すぐに試してみる方も多い印象でした。



富裕層の多くは50代以上で、70代以上の方もいらっしゃいます。いつまでも広くアンテナを張り続けるその意欲と好奇心は刺激になりました。



当時営業をしていた筆者は、彼らから世の中のトレンドを教えてもらうこともあり、「より広くアンテナを張らなければ」と感じたことを覚えています。



幅広く情報を探し続ける姿勢は、すぐに取り入れたいポイントです。



■ムダな出費はしない



お金持ちは時にケチといわれますが、それはムダな出費をしないからでしょう。



ブランドもので身を固めているイメージがありますが、服はユニクロなんて方も意外と多いです。



ATMの手数料は極力払わないよう工夫する、預金金利が少しでも高い金融機関に預金するなど少しのお金にも厳しい印象でした。



「少額ならいいや」とムダなお金を使ってしまう方は多いのではないでしょうか。その積み重ねは意外と大きいものです。



ムダなお金は払わないという意識を強くもつ姿勢は学びたいところです。



■価値のあるものにお金と時間をかける



先ほど見たようにお金持ちはムダな出費はしませんが、価値があると思えるモノやサービス、経験にはお金と時間をかけます。



たとえば車、家、時計、絵画など本物にはとことんお金を投じます。



時間に対する考え方もシビアで、何にどれくらいの時間を使うのかをいつも考えており、時間を最大限有効活用できるように予定を組んでいます。



価値ある時間を過ごすことも重要で、有益な情報や面白い提案ができなければその後の商談に結びつけるのは難しいでしょう。



まずは自分にとって価値のあるものを考えてみましょう。



お金持ちの共通点を3つご紹介しましたが、何気ないポイントではあるものの、はじめること、続けることは難しいものです。



まずは続けられそうなものから、取り入れてみてはいかがでしょうか。



■参考資料



  • 野村総合研究所「野村総合研究所、日本の富裕層は133万世帯、純金融資産総額は333兆円と推計」( https://www.nri.com/jp/news/newsrelease/lst/2020/cc/1221_1 )
編集部おすすめ