みなさんは、平均年収と聞くといくらを思い浮かべるでしょうか。



国税庁の「令和2年分 民間給与実態統計調査」によると日本の平均年収は433万円です。

平均値は433万円ですが、20代と30代、50代など年代によって数字は変わります。

年収は年代でも変わりますが、職種によっても差があります。職種が違う同年代の給料など、気になる方が多いでしょう。

そこで今回は年収600万円台に絞って、どのような職種であれば達成できるのかを考察します。



■年代別の平均年収はいくらか



まずは年代別の平均年収を確認します。

「転職サービスdoda」が2020年9月~2021年8月末に行った「平均年収ランキング(年代別・年齢別の年収情報) 【最新版】」によると、2021年の平均年収は以下の通り(2021年12月13日公表)。



  • 20代:341万円
  • 30代:437万円
  • 40代:502万円
  • 50代以上:613万円

20代よりも30代、40代、50代と年代が進むにつれて平均年収が上がっていきます。

50代以上の平均年収は600万円台ですが、平均年収よりちょっと上の「年収600万円」に憧れを抱く方も多いかもしれませんね。



国税庁の調査によれば、日本で年収600万円台は約6.5%です。



日本で「年収600万円台」は6.5%【職種別】平均年収で達成できるのはどれか

出典:国税庁 「令和2年分 民間給与実態統計調査」



日本で年収600万円は上位層といえますから、「ある程度余裕を持って生活をするための目安」と捉えても良いでしょう。



■【職種別】平均年収で600万円を達成できるのは何か



では、平均年収で600万円を達成できる職種は何があるでしょうか。



職種別の平均年収を転職サービスdodaの「平均年収ランキング(平均年収/生涯賃金)【最新版】」から、平均年収600万円を達成している職種を確認します。



■【職種別】平均年収ランキング



  • 1位 投資銀行業務 903万円
  • 2位 運用(ファンドマネジャー/ディーラー)744万円
  • 3位 MR 713万円
  • 4位 リスクコンサルタント 704万円
  • 5位 内部監査 700万円
  • 6位 プロジェクトマネジャー 671万円
  • 7位 業務改革コンサルタント(BPR) 667万円
  • 8位 プロジェクトマネジメント 666万円
  • 9位 戦略/経営コンサルタント 664万円
  • 10位 知的財産/特許 656万円
  • 11位 会計専門職/会計士 635万円
  • 12位 プリセールス 630万円
  • 13位 内部統制 621万円
  • 14位 経営企画/事業企画 618万円
  • 15位 法務 614万円

上記の職種をみると、やはり専門性が高い職種がランクインしていますね。



平均年収で600万円を達成するのは簡単ではないことがわかります。



■「年収600万円」月の手取りの目安とは



年収600万円といっても、社会保険料や税金などが引かれます。手取りが気になるという方もいるでしょう。



ここでは、国税庁の調査の「第3表 給与階級別の総括表」から、一般的な年収600万円台の詳細を確認しながら、手取りをみていきましょう。



  • 平均年齢:46.6歳
  • 平均勤続年数:17.7年
  • 平均給料・手当:524万円
  • 平均賞与:122万8000円
  • 平均給与(年収):646万8000円

平均年齢は40代後半で、平均年収は約646万円。

月の額面給与は約43万6000円です。ここから社会保険料や税金等が控除されるため、手取り額は個人差ありますが33万円ほどでしょう。



ご家庭により差がありますが、賞与を含めると年収600万円であれば貯金に回す余裕もあると考えられます。



■【働く世帯】年収600万~650万円世帯の平均的な貯蓄・負債はいくらか



年収600万円の世帯の家計についても見ていきましょう。



総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2021年(令和3年)詳細結果-(二人以上の世帯)」より、年収600~650万円世帯の働く世帯の貯蓄・負債額の内訳を確認します。



■【働く世帯】年収600万~650万円世帯のすがた



  • 世帯主の平均年齢 48.4歳
  • 世帯人数の平均 3.24人
  • うち18歳未満の世帯人員 1.00人
  • 世帯主の配偶者のうち女性の有業率 53.7%
  • 持家率 76.9%

世帯主は40代後半で、3人家族。

うち1人は18歳未満の子どもがいることがわかります。



貯蓄や負債はどうなっているでしょうか。



■年収600万~650万円世帯の貯蓄・負債



平均年収:621万円
平均貯蓄額:1119万円



〈貯蓄の内訳〉



  • 通貨性預貯金:421万円
  • 定期性預貯金:299万円
  • 生命保険など:245万円
  • 有価証券:124万円
  • 金融機関外:30万円

平均負債額:840万円(うち「住宅・土地のための負債」:768万円)
純貯蓄:1119万円-840万円=279万円

平均貯蓄額は1137万円ですが、住宅関連を中心に負債が847万円あるため300万円弱が純粋な貯蓄といえます。

まだ40代ということもあり、住宅ローンなどの負債が大きい結果となりました。



■「年収600万円あれば余裕がある」と言えるのか



ここまで平均年収600万円を達成する職種や、一般的な年収600万円世帯の貯蓄・負債、家庭のすがたを確認しました。貯蓄額は1000万円を超えていますが、18歳未満の子どもがいるため今後教育費の負担が大きくなるでしょう。

また、純貯蓄では約300万円でした。「老後2000万円問題」を考えると、住宅ローンや教育費を払いながら、退職までの期間で預金を増やす必要があるでしょう。

平均年収よりも多い年収600万円台であっても、老後にしぼって考えると「余裕がある」とまでは言えないようです

老後に不安を感じる場合には対策が必要です。先ほどの年収600万円台前半の家計をみると、貯蓄の約63%が預金でしたから、資産運用などに配分しても良いでしょう。



もちろん運用にはリスクが伴いますので慎重な判断が必要です。リスクをしっかり確認した上で、まずは運用益が非課税になる国の制度、iDeCoやつみたてNISAの利用を検討するのも良いでしょう。



今回はあくまで平均値で確認をしましたが、一つの参考としてご自身に照らしていただくと将来に向けての見通しが立てられるかもしれません。

データを一つの参考に、ご自身の年収や家計について見直してみてはいかがでしょうか。



■参考資料



  • 転職サービスdoda「平均年収ランキング(年代別・年齢別の年収情報) 【最新版】」( https://doda.jp/guide/heikin/age/ )
  • 転職サービスdoda「平均年収ランキング(平均年収/生涯賃金)【最新版】」( https://doda.jp/guide/heikin/ )
  • 国税庁 「令和2年分 民間給与実態統計調査」( https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan2020/pdf/000.pdf )
  • 総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2021年(令和3年)詳細結果-(二人以上の世帯)」( https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00200561&tstat=000000330001&cycle=7&year=20210&month=0&tclass1=000000330007&tclass2=000000330008&tclass3=000000330009&result_back=1&tclass4val=0 )
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